村田製作所は9月27日、場の雰囲気や盛り上がり、人間同士の親密度など、これまでデジタル化出来ていなかった情報を空間情報としてセンシングし、可視化したデータとして提供する仮想センサプラットフォーム「NAONA」の実証実験を開始したことを発表した。

同社はさまざまなセンサや通信モジュールなどを提供してきたが、現在、ITサービスなどを手がけるカスタマに向け、ハードウェアを介して得た情報をデータとして提供するクラウドプラットフォームサービスを検討してきたという。

同クラウドプラットフォームは、センシングの対象をヒトやモノの単位から、空間に存在するヒトやモノの関係性にまで拡大し、そこで得られる関係性に関する情報を活用したサービスの創出を目指すもので、これにより、例えば、飲食店や小売店などでは店内の雰囲気や活況度を把握することによって、接客サービスの質の向上を図ることができるようになるほか、オフィスにおける会議室や執務室の生産性や快適性を把握することで、健康な経営環境の実現を支援することが可能になるという。

現在、事業化に向け、実証実験や先行導入をさまざまな企業と実施しているとするほか、今後も新たなサービスの創出や市場の創造に向けた挑戦を続けていくと同社ではコメントしている。

仮想センサプラットフォーム「NAONA」の概要イメージ