前々回、前回に続いて、ニュージャージー州ムーアズタウンにあるロッキード・マーティン社ロータリー&ミッション・システムズ部門の事業所を訪れたときの取材を基にして書いてみる。お題は試験作業である。。→連載「軍事とIT」のこれまでの回はこちらを参照

機能の切り分けとオープン・アーキテクチャ化のメリット

過去2回にわたり書いてきたように、最新のイージス武器システムでは「コンピュータ・ハードウェアとソフトウェアの分離」「レーダーの分離」といった具合に切り分けが進んできている。

機能の切り分けを明確化するとともに、オープン・アーキテクチャ化という思想を取り入れることで、システム構成要素の組み合わせを決める際の自由度が増すのは、すでに書いた通り。

パソコンのネットワークでも、昔はモノリシック・ドライバといって、LANインタフェースのハードウェアを制御する機能と、その上でネットワーク層やトランスポート層の機能を実現するソフトウェアが一緒くたになっていた事例があった。

それでは一部の機能だけ取り換えようとしても困難で、融通が利かないから、階層ごとにきちんと切り分けるようになった。イージス武器システムで段階を追って進められてきた「切り分け」の話も、その辺の話と似ていなくもない。

テストはどうするか

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