今回のお題は、イージス・システム。「イージス艦といえば、対空戦闘やミサイル防衛のためのものではないの?」というのが一般的な認識かもしれないが、実はそういうわけでもない。→連載「軍事とIT」のこれまでの回はこちらを参照。
イージス・システムを支える2つのシステム
いわゆるイージス・システムは、対空戦闘の部分を受け持っている部分である、イージス武器システム(AWS : Aegis Weapon System)と、対空戦闘以外のシステムがある。
イージス武器システム(AWS)
AN/SPY-1レーダーや指揮決定システム(C&D : Command and Decision)、武器管制システム(WCS : Weapon Control System)、SM-2艦対空ミサイルとSM-2を撃ち出すためのミサイル発射器は、AWSに属している。
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中核となるイージス武器システム自体、このように複数のサブシステムを組み合わせた統合システムである。さらにこの外側に、電子戦、巡航ミサイル、対艦ミサイル、対潜戦、近接防御などのシステムが連接される 引用:Lockheed Martin「The Modernization of the Aegis Fleet with OpenArchitecture」