デル・テクノロジーズは6月16日、法人向けPC製品群のラインアップ拡充を発表した。約1.4kgの軽量モバイルワークステーション「Dell Pro Precision 5S」シリーズなどの新製品を同日から発売する。
-

左から順に、日本マイクロソフト Windows & デバイス事業本部 パートナーディベロップメントマネージャーの朝比奈洋輔氏、デル・テクノロジーズ レベニューオペレーション統括本部 フィールドプロダクトマネージャーの若杉歌乃氏、デル・テクノロジーズ 上席執行役員 クライアント・ソリューションズ営業統括本部長の猪瀬小里江氏、Halcyon Japan カントリーマネージャーの露木正樹氏
軽く持ち運べる14型/16型ワークステーションを発売
今回登場したのはDell Pro Precisionシリーズの新製品。日本時間3月25日に米国で発表された「Dell Pro Precision」シリーズの追加モデルで、薄型軽量設計の「5S」は、Dell Pro Precisionシリーズのエントリー向けモバイルワークステーションに位置付けられる。
14型のDell Pro Precision 5 14Sと16型のDell Pro Precision 5 16Sの2機種を用意し、Intel Core Ultraシリーズ3またはAMD Ryzen AI 400シリーズを搭載できる。
| 製品名 | Dell Pro Precision 5 14S | Dell Pro Precision 5 16S |
|---|---|---|
| プロセッサ | Intel Core Ultra シリーズ3 AMD Ryzen AI 400 シリーズ |
Intel Core Ultra シリーズ3 AMD Ryzen AI 400 シリーズ |
| メモリ | 16GB/32GB/64GB | 16GB/32GB/64GB |
| ストレージ | 最大2TB | 最大2TB |
| カメラ(最大) | 8MP HDR+IR 無しオプションあり |
8MP HDR+IR 無しオプションあり |
| ディスプレイ | 16:10 FHD+/QHD+(タッチオプションあり) | 16:10 FHD+/QHD+(タッチオプションあり) |
| バッテリ | 55Wh/70Wh | 55Wh/70Wh |
| アダプタ | 65W/100W | 65W/100W |
| ネットワーク | 4G/5G | 4G/5G |
| 最小重量 | 1.40kg(Intel)/1.42kg(AMD) | 1.91kg(Intel)/1.89kg(AMD) |
| サイズ | 315.5×226×19.10mm | 358.6×253.4×19.95mm |
| 搭載ポート | USB-C Thunderbolt 4×2 USB-A×2 HDMI RJ45 |
USB-C Thunderbolt 4×2 USB-A×2 HDMI RJ45 |
筐体はMIL-STD 810H規格に沿ったテストを実施し、日常利用で発生する摩耗や衝撃に耐える堅牢性を備える。エンタープライズグレードのセキュリティも備え、オプションで顔認証/指紋認証に対応するほか、デル独自のセキュリティ機能群によりデバイスの信頼性を維持する。
IT管理者向け機能としてはデルの管理ポータルからクラウド経由でデバイスを管理できるDell Management、デバイスに加えソフトウェアやサービスも対象にアップデートやサポート支援を受けられるDell APEX PC as a Serviceなどを提供する。
このほか、Copilot+対応の小型ビジネスデスクトップPC「Dell Pro 5 Micro」や、指紋認証による拡張サインインセキュリティ(ESS)に対応した有線マウス「Dell Pro 5 有線指紋認証 ESS マウス-MS526C」といったPCや周辺機器の投入も発表された。
「一貫して使える環境を」AI時代のハイブリッド環境を提案
IDCの2026年Q1調査によると、Chrome OSを除いた日本法人クライアントPC市場の台数シェアで、デルはトップとなる18%のシェアを獲得したという。
デル・テクノロジーズ 上席執行役員 クライアント・ソリューションズ営業統括本部長の猪瀬小里江氏は、現在AIエージェントがPoC(概念実証)から業務利用に本格導入されるフェーズに入ってきたとし、PC・ワークステーション・データセンター・クラウドで一貫したAIを使いたいという顧客が増えてきたと語る。
この要望に対するデルの答えが、クラウドやデータセンターと、ローカル環境にあるPC(AI PC)を連携させ、適切にAI処理を分担させるハイブリッドAIだ。
デルではAIエージェントの本格利用を前提としたIT環境再設計、特に生成AIに必要なトークン(生成AIが文章を処理する際の基本単位)消費増に伴うコスト管理を加味した“Tokenomics”が重要だとし、ハイブリッド環境でのAI実装に適した製品を今回投入したという。
「我々は単なるデバイスを提供するベンダーではありません。ワークステーション、PCだけでなくデータセンター、サーバー、そしてクラウドまで、一貫してお客様がAIを使う環境を実現できる唯一と言ってもいいベンダーだと思っています」(猪瀬氏)
デル・テクノロジーズ レベニューオペレーション統括本部 フィールドプロダクトマネージャーの若杉歌乃氏は、法人向け製品のラインナップを改めて紹介。また、搭載するセキュリティ機能について紹介した。
現在、デル ビジネスPCのラインナップは、メインストリームのDell Pro、ワークステーションのDell Pro Precisionなどがあり、グレードに応じて日常利用向けの3、高い拡張性を持つ5、薄型で高パフォーマンスの7といったブランド体系が採用されている。
これに加え、軽量かつ長時間駆動といった特徴がある高性能製品にはDell Pro Premiumの名称が使われ、さらにサブラインとして過酷環境向けのRugged、K-12教育向けのEducation、スモールビジネス向けのEssentialなどが用意されている。
セキュリティ面では量子攻撃への耐性を備えた設計や、Dell Trusted Workspaceの多層防御アーキテクチャも特徴。サプライヤーの選定・製造・配送を明確な方針で決定し、サプライチェーン全体の信頼性を高め、またハードウェアでは複数の防御を組み合わせ基盤への攻撃を防いだり、攻撃を素早く検知したりするとした。
ソフトウェア面ではランサムウェア対策ソリューションを提供するHalcyonのソフトウェアをプリインストールし、ランサムウェア攻撃のライフサイクル全体に対応。バックアップだけに頼らないランサムウェア対策を提供するとした。







