台湾・新竹に本拠を構える聯華電子(UMC)とファブレス半導体のAP Memoryが、次世代データセンターの電力効率を改善する電源ソリューションの開発・製造で協業すると現地時間10月22日に発表した。UMCのもつディープトレンチキャパシタ(DTC)技術と半導体製造技術、APメモリのシリコンキャパシタ設計やシステムレベルの統合技術を組み合わせることにしている。
社会問題化する「データセンターの消費電力増」、台湾2社の提携とねらい
AIの発展によってHPCやデータセンターの演算能力は拡大の一途だが、同時に消費電力量の急増が社会問題化している。
そこで電源効率化の対策として、回路基板上に電源安定化部品を配置する方式から、インターポーザーや基板にコンデンサを直接組み込む方式へとデータセンターの設計が転換しつつある。このアプローチによって電力供給経路が短縮され、電力整合性が向上する。先端パッケージ内でのより効率的な電圧調整も可能になる。
今回の台湾2社の協業は、AP Memoryのディスクリートシリコンコンデンサ「S-SiCapGen2D」がテープアウトしたことで大きく前進した。次のステップとして基板にパッケージされたコンデンサの静電容量および動作電圧要件への対応がある。
両社は今後包括的なシステムレベルの性能と信頼性試験を進める予定だ。多様なシステム設計に対応するためキャパシタ内蔵インターポーザーやランドサイドコンデンサなども含めた協業へと拡大する可能性もある。
UMCのGC Hung上級副社長は、「基板レベルからチップレベルまでの垂直方向の電力統合へと変化が進んでいる」としたうえで、高密度のコンデンサをコンピューティング・ダイの近くに配置し、より安定した電力供給を実現するとしている。
同社は高度なパッケージング技術を活かし、電源部品の高密度集積化を実現し、次世代データセンターのより高い電圧および静電容量の要件に対応していく。また電源供給とヘテロジニアス集積ソリューションの両方を推進するため製造能力への投資をさらに進める方針だ。
AP Memoryのイヴァン・ホン社長は、「DTC技術を採用したカスタマイズ型S-SiCap製品のテープアウトおよび初期ウェハー検証の成功は重要なマイルストーン。設計からウェハー製造に至るトータルソリューションを提供する」と話している。
