この半導体ニュースのまとめ

・TSMCの2026年9月売上高は前年同月比54.6%増の5118億6000万NTドル
・2026年第3四半期の累積売上高は1兆4942億NTドルとなり、四半期ベースで過去最高を更新
・GFは米国でTSMCのCoWoS向けシリコンインターポーザーを供給、2028年前半に量産体制を本格化へ

2026年第3四半期売上高が四半期ベースで過去最高を更新

TSMCが2026年9月の月間売上高(速報値)を発表した。それによると、連結ベースで前年同月比54.6%増、前月比0.6%減の5118億6000万NTドルで、2026年第3四半期の累積売上高(速報値ベース)は前年同期比50.9%増の1兆4942億NTドルと、四半期ベースとして過去最高を更新したという。

同社が7月に発表した米ドル基準の売上高予想の上限である458億ドル(想定レートで1兆4656億NTドル)を上回る結果で、AI半導体の需要継続に加えて、iPhone 18 Proシリーズ向け2nmプロセスの生産増などが背景にあるとみられる。

TSMCは7月、2026年通年の売上高成長率見通しを従来の30%超から40%超へと引き上げたほか、半導体市場調査会社のCounterpoint Researchも、2026年のTSMCの通期売上高成長率見通しを、2nmプロセスの伸長とCoWoSの生産能力拡大が計画通りに進んだ場合、前年同期比で約43%となるとしている。

  • TSMCの2026年9月売上高

    TSMCの2026年9月売上高(速報値)の概要 (出所:TSMC)

なお、台湾の半導体サプライチェーンの間で、TSMCがアリゾナ州に続いてテキサス州にも先端プロセス拠点を立ち上げるのではないか、イーロン・マスク氏の要請でIntelに加えてTerafabの運営に参画するのではないかといった米国での動きや、シンガポールでの工場建設に向けて同国政府を協議しているのではないかといった噂が広まっていると複数の台湾メディアが報じている。

しかし、TSMC自身はクワイエット・ピリオドを理由にメディアからの問い合わせに応じておらず、10月15日に予定されている決算発表時に、どのような発言がなされるかが注目される。

GFがTSMCと米国でのシリコンインターポーザー供給体制構築で合意

TSMCの米国進出に関しては10月8日、GlobalFoundries(GF)が、TSMCのCoWoSパッケージングエコシステム向けシリコンインターポーザーの米国拠点での供給体制を確立することを目的とした製造契約を締結したと発表した。

GFは、同契約に基づいてTSMCに製造サービスを提供するとともに、ニューヨーク州マルタにあるFab8(マルタ工場)の製造能力を増強し、高性能コンピューティングおよびAIシステム需要に対応するとしている。

この契約は、顧客の需要増加に伴って、将来的に生産能力を拡大していくための基盤となるもので、GFはマルタ工場での生産能力を拡大させ、シリコン基板やシリコンインターポーザーに形成した深い溝(トレンチ)の内部に電極と絶縁膜を形成して作る「eDTC(Embedded Deep Trench Capacitor)」を含む先端パッケージング技術をサポートするシリコンインターポーザーの供給拠点を設立する予定。これにより、複数製品世代にわたる先端パッケージングソリューションをTSMCに提供することができるようになるとする。

なお、契約は基本的には5年間とのことで、GFマルタ工場での量産体制本格化は2028年前半の見込みである。TSMCは、米国アリゾナ州にて先端パッケージングを提供する準備を進めているが、今回のGFとの提携で米国内でのシリコンインターポーザーの入手先を確保したことになるといえる。