Malwarebytesは9月1日(米国時間)、「Infostealers are hijacking Claude accounts at users’ expense|Malwarebytes」において、Claudeアカウントを乗っ取るサイバー攻撃に注意を喚起した。

ユーザーがRedditに投稿したところ、Anthropicが警告メールの内容を送付した。

攻撃者はClaudeのセッション情報を窃取し、アカウントを乗っ取ると「使用クレジット」を不正に消費したとされる。しかしながら、Anthropicにより検知され、不正利用分の請求は返金されたという。

なぜ2FAを設定していてもClaudeを乗っ取られるのか

海賊版ゲームをダウンロードして情報窃取マルウェアに感染した@WorriedAssociate7029氏はRedditに投稿した。同氏はAnthropicのセキュリティ機能に感謝の意を伝えている。

被害者は海賊版ゲームをダウンロードしたことで情報窃取マルウェアに感染した。その後、Googleアカウントなどのパスワードを変更したが、Claudeのアクティブセッションは終了していなかった。

攻撃者は感染したPCからClaudeのセッション情報を窃取したとみられる。セッション情報は、ユーザーがすでに認証を済ませていることを示すため、攻撃者はパスワードや二要素認証(2FA)のコードを取得しなくてもClaudeアカウントにアクセスできる可能性がある。

Anthropicは不正利用を検知し、関連するセッションをログアウトさせるとともに、登録された支払い方法を削除した。不正利用と判断した料金については返金したという。

Anthropicは被害ユーザーに送付した警告メールで、今回のような不正利用を把握し、検知を行っていることを説明した。一方、攻撃キャンペーンの具体的な手法や標的については特定できていないという。

Malwarebytesによると、Webブラウザのセッション情報を窃取された場合、攻撃者は通常の認証手続きを経ずにClaudeアカウントへアクセスできる。乗っ取ったアカウントでは利用上限までClaudeを使用できるほか、「使用クレジット」によって追加料金を発生させることも可能とされる。

Anthropicは不正利用を検知した被害ユーザーについて、Claudeからログアウトさせ、登録された支払い情報を削除した。不正利用分の請求については返金したという。

不審なセッションを確認、Claude利用者ができる対策

Anthropicは被害者への警告メールで、Microsoft Defenderによるスキャンを実施し、マルウェアを駆除することを推奨している。一方、投稿者は「Windows Defenderはマルウェアを見つけられなかった」と説明しており、少なくとも今回の事例では有効性を確認できなかったとしている。

今回のようにセッション情報の窃取が疑われる場合は、マルウェアへの対処だけでなく、Claudeで現在有効になっているセッションを確認し、不審なセッションを終了することも重要となる。

AnthropicはClaudeに、ログイン中のデバイスやブラウザを確認できる「Active sessions(アクティブセッション)」機能を提供している。「Settings(設定)」→「Account(アカウント)」→「Active sessions」から、現在有効なセッションを確認できる。

Active sessionsには、利用しているデバイスやブラウザの種類、IPアドレスから推定した場所、最後に利用した日時などが表示される。身に覚えのないセッションがあった場合は、そのセッションを選択してログアウトさせることができる。

またAnthropicは、アカウントが侵害された可能性がある場合などには、すべてのアクティブセッションからログアウトする方法も案内している。今回の事例のようにセッション情報の窃取が疑われる場合は、マルウェアを駆除したうえで、既存のセッションを終了し、認証情報を変更することが対策となる。

企業でClaudeを利用している場合は、セッションの有効期間そのものを見直す方法もある。AnthropicはEnterpriseおよびConsoleの管理者向けにセッションの最大有効期間を設定する機能を提供している。セッションの有効期間を短くすることで、セッション情報が侵害された場合でも、不正に利用できる期間を制限できる。

今回のインシデントは海賊版ゲームが最初の侵入経路だった。不正なソフトウェアや信頼できない配布元からのアプリの利用を避けることも基本的な対策となる。