- 約1.31kgの14型ボディに16:10のWUXGA液晶と60Whバッテリーを搭載し、据え置きとモバイルの両方で使いやすい構成。
- Ryzen 5 7535HSによってOfficeなどの一般的なビジネス業務は快適にこなせる一方、標準8GBメモリでは重いクリエイティブ作業に限界がある。
- Windows Hello顔認証、HPD、プライバシーシャッター、Secured-Core PCなど、企業利用を意識したセキュリティ・堅牢性を備えている。
MouseProは今年15周年を迎えたビジネス向けPCブランド(MousePro 15周年特設サイト)。15周年の節目に、新たなブランドメッセージとして「これでいい」より「これがいい」を掲げ、ビジネスの現場で求められる品質や使いやすさ、サポートのさらなる向上に取り組んでいます。MousePro製品は全機種に3年間無償センドバック修理保証と24時間365日の電話サポートを標準付帯するほか、MousePro Cシリーズでは最長5年間の保証延長にも対応します。
そのMouseProのラインナップに、持ち運びやすさを重視した14型モバイルノートPC「MousePro C4-A5A01BK-D」が加わりました。同ブランドとしては珍しく、CPUにAMD Ryzen 5 7535HSプロセッサを採用しているのが特徴のひとつになっています。
今回、その実機を試すことができたので、業務で使うのに十分な性能なのか、使い勝手や信頼性はどうかなどをチェックしてみました。
業務での使いやすさを考慮した堅牢ボディを採用
マウスコンピューターから6月に登場した「MousePro C4-A5A01BK-D」は、14型ディスプレイを搭載しながら、本体サイズを315.6(幅)×226(奥行き)×19.7(高さ)mm、質量を約1.31kgに抑えており、画面の見やすさと持ち運びやすさを両立。
コスパに優れるAMD Ryzen 5 7535HS プロセッサを採用することで、一般的なビジネス業務に必要な性と手頃な価格をともに実現しているのが特徴です。マウスコンピューターの通販サイトでは、8月16日時点で164,780円~という価格で販売されています。
従来モデル「MousePro C4-I7U01BK-C」も比較的軽量でしたが、本機はそれより約100gも軽くなっています。その代わりバッテリーがこれまでの着脱式から内蔵になり、手軽に交換できなくなったのは少し残念。
もっとも容量は55Whから60Whに増え、動画再生時の駆動時間も約6.5時間から約8時間へ伸びました。持ち運ぶ機会が多いユーザーにとっては、着脱式バッテリーよりも駆動時間が伸びたメリットの方が大きそうです。
バッテリーの変更ポイント
| モデル | C4-I7U01BK-C(従来モデル) | C4-A5A01BK-D(本機) |
|---|---|---|
| 方式 | 着脱式 | 内蔵(固定) |
| 容量 | 55Wh | 60Wh |
| 駆動時間(動画再生時) | 約6.5時間 | 約8時間 |
| 駆動時間(アイドル時) | 約15時間 | 約17.5時間 |
本体は黒を基調にしたシンプルなデザインで、良くも悪くも質実剛健といった感じ。質感は高く、外観からチープな印象を受けることはありません。実際に手に取ってみると、重さはそれなりに感じますが片手でも容易に持ち運ぶことが可能。普段は据え置きで使いつつ、ときどき外出先に持ち出して使うにはちょうどいいサイズ感だと思いました。
この筐体は、アメリカ国防総省制定のMIL規格(MIL-STD-810H)に準拠した信頼性テストのうち、衝撃・運送時落下や低圧(高度)、高温、低温、温度変化、湿度、振動、船舶振動の8項目をクリアしています。そのため、外回りの仕事や通勤などで満員電車に乗るときも、比較的安心して持ち運べるのは嬉しいポイントです。
業務で使うことを考えた際、よく使うポートが搭載されているかも気になりますが、MousePro C4-A5A01BK-Dの場合は本体背面に電源端子のほか、HDMI、USB 3.2 Gen 2 Type-C(映像出力とUSB PDに対応)が、本体左側面にUSB 3.2 Gen 1 Type-A、LAN、セキュリティスロットが、本体右側面にUSB 3.2 Gen 1 Type-A(常時給電に対応)、microSDカードリーダー、ヘッドセット端子が搭載されています。
据え置きで使う際につなぎっぱなしになることが多い映像出力端子や電源端子が本体背面にまとめられており、ケーブルがジャマになりにくいのは好印象。また常時給電に対応したUSB Type-AやmicroSDカードリーダーがアクセスしやすい右側面にあるのも使いやすいと思いました。
文書作成に使いやすいアスペクト比16:10のディスプレイ
ノートPCでの作業効率に大きく影響するディスプレイは、14.0型のノングレア液晶パネルが採用されています。明るい場所でも映り込みが少なく、作業に集中しやすいのが特徴です。
解像度はWUXGA(1,920×1,200)、アスペクト比は16:10で、一般的なフルHDのディスプレイに比べると縦に広くなっています。そのぶん一度に表示できる情報量も多く、Webページの閲覧や文書作成、複数のウィンドウの切り替えなどがしやすく感じました。
液晶パネルは視野角が広く、斜めから見ても色の変化は少なめです。ただ試用機で確認した限り、色域はそれほど広くないようで、あざやかな赤や緑などの色が若干地味な感じに見える場合があります。メールや文書作成などの一般的な用途で問題に感じることはありませんでしたが、画像補正や動画編集など微妙な色の違いが気になるときは、より色域の広い外付けモニターで確認したくなることもありました。
ちなみに、MousePro C4-A5A01BK-DはHDMI経由だと外付けモニターに最大4K(3,840×2,160)/144Hzで、USB Type-C経由だと最大4K(3,840×2,160)/120Hzで映像出力できます。最近はビジネス用モニターも高リフレッシュレートに対応した製品が増えてきていますが、本機ならその恩恵を受けることが可能です。
実際に手持ちの高リフレッシュレート対応モニターで4K(3,840×2,160)/144Hzでの表示を試してみましたが、マウスポインターの動きや文書のスクロールが滑らかになり、残像感が大きく低減しました。データ入力やコーディング、Webデザインなど、データ入力やコーディングなど、画面をスクロールしたりカーソルを頻繁に動かしたりする業務では、本機と高リフレッシュレート対応モニターの組み合わせも有効でしょう。
キーボードはキーピッチが約19.1mmと、十分なゆとりがあります。キーストロークは約1.3mmと浅めですが、適度なクリック感があってタイピングはしやすいです。十字キーは前モデルで大型化して押さえやすくなりましたが、MousePro C4-A5A01BK-Dではさらにキーの位置がほかより一段下がって、他のキーと区別しやすくなっています。モデル刷新のたびに地道に細かな改良が加えられているのは高く評価できるポイントです。
高度なセキュリティ機能に対応。人の存在を検知して自動ロックも
オフィスや自宅、外出先などさまざまな環境で使用されるノートPCは、セキュリティの確保も重要な課題です。
Secured-Core PC規格に対応しており、ハードウェアレベルでデバイスを保護することが可能。BTOオプションとしてOPAL 2.0準拠の自己暗号化ドライブ(SED)対応のSSDが用意されており、カスタマイズ時に選択することでより高いセキュリティ環境を構築できます。
また、ディスプレイの上部ベゼルには、Windows Helloの顔認証に対応したWebカメラも内蔵されています。あらかじめ自分の顔を登録しておけばパスワードレスでログインできるほか、カメラにはプライバシーシャッターを備え、使わないときは物理的にレンズを覆って意図しない映り込みを防ぐことができます。
セキュリティ機能としては、人の存在を検知して自動でロックやスリープ解除を行うHPD(Human Presence Detection)に対応しているのもポイント。
「設定」の「電源とバッテリー」にある「離れたらデバイスの画面をオフにする」「近づいたらデバイスをスリープ解除する」「目を離したときに画面を暗くする」などの項目を有効にするだけで手軽に利用できます。カフェやコワーキングスペースなどで作業していて、席を外す際に画面をつけっぱなしにして機密情報を盗み見られるなどのリスクを大幅に減らせます。
ちなみにWebカメラは有効画素数が約500万画素あり、最大2,880×1,620ドットという高解像度で撮影できます。室内などの暗い場所で撮影した画像は若干ノイジーですが、100~200万画素クラスのカメラに比べると細かい文字も見やすく写せるので、紙の書類などを静止画像で取り込むのにも役立ちます。
軽めのクリエイティブ業務もカバーできる性能
実際に業務で使用するとき気になるのが、「どのくらいのパフォーマンスか」。MousePro C4-A5A01BK-Dには、CPUとしてAMD Ryzen 5 7535HS プロセッサ(6コア12スレッド/最大4.55GHz)が、グラフィックスとしてCPU内蔵のAMD Radeon 660Mが搭載されています。
標準構成の場合、メモリは8GB(シングルチャネル)、ストレージはNVMe対応の256GB M.2 SSDとなっています。メモリとストレージはBTOカスタマイズで容量などを変更可能です。
今回は、そのパフォーマンスをチェックするため、いくつかベンチマークテストを試してみることにしました。
まずPCの総合力が分かる「PCMARK10」を実行してみたところ、次の結果になりました。
PCMARK10
| 総合スコア | 5636 |
|---|---|
| Essentials | 8205 |
| Productivity | 10600 |
| Digital Content Creation | 5586 |
ベンチマークを提供するUL Solutionsによると、快適に動作する目安は、基本性能を示すEssentialsが4100以上、ビジネスアプリのパフォーマンスを示すProductivityが4500以上、クリエイティブアプリのパフォーマンスを示すDigital Content Creationが3450以上となっています。
MousePro C4-A5A01BK-DはEssentialsとProductivityがそれぞれ倍以上のスコアで、ビジネス文書の閲覧や作成、オンライン会議などはとても快適に行えることがわかります。またDigital Content Creationも目安のスコアを上回っており、ちょっとした写真や動画の編集なら問題なくこなせると思われます。
続いて、グラフィックス性能を「3DMARK」でチェックしてみました。
3DMARK
| Time Spy Score | 1139 |
|---|---|
| Graphic score | 1004 |
| CPU score | 4881 |
いくつかあるテストのうちゲーム用PC向けの「3DMARK Time Spy」では1000前後のスコアを記録。4K動画の編集は荷が重そうですが、フルHD動画の比較的軽い編集であれば対応できそうです。
次にストレージの性能を「CrystalDiskMark」で測ってみたところ、次の結果になりました。
CrystalDiskMark
| 1M Q8T1 シーケンシャルリード | 2458.46 |
|---|---|
| 1M Q8T1 シーケンシャルライト | 1833.17 |
| 1M Q1T1 シーケンシャルリード | 1961.27 |
| 1M Q1T1 シーケンシャルライト | 1655.48 |
| 4K Q32T1 ランダムリード | 277.54 |
| 4K Q32T1 ランダムライト | 322.59 |
| 4K Q1T1 ランダムリード | 39.27 |
| 4K Q1T1 ランダムライト | 80.63 |
試用機には容量が256GBのPCIe Gen 3x4 接続のSSDが搭載されており、シーケンシャルリードは2500前後。PCIe Gen 4x4接続のSSDと比べるとやや物足りなさを感じますが、ビジネス用途で使うには十分な性能ではあります。
実際にOfficeアプリでの文書作成や、画像・動画の編集などに使ってみましたが、アプリを単独で使用する場合は動作に引っかかりを感じるようなこともあまりなく、メモリ8GB、PCIe Gen 3x4 接続SSDでも思った以上に“普通”に作業することができました。
ただし、解像度の高い画像や動画を扱う場合や、クリエイティブ系アプリを複数起動して連携しながら作業する場合などは、正直、もう少し大容量のメモリや高速なストレージがほしいと感じます。BTOではメモリが最大64GBまで、ストレージはPCIe Gen 4x4 接続SSDが最大4TBまで選択できるので、予算や用途に合わせて検討してみるのがよさそうです。
性能と携帯性を両立し、業務を問わず使いやすい1台
1.31kgの持ち運びやすい筐体に、14型ディスプレイや高性能なプロセッサ、充実したインタフェースなどを搭載した「MousePro C4-A5A01BK-D」。
標準構成ではメモリ容量に若干不安を覚えますが、OSに標準で搭載されている機能や、オプションでも選べるOfficeなどのビジネスアプリを中心に使うなら、十分実用になるパフォーマンスを実現しています。
顔認証やHPDに対応したプライバシーシャッター付き高解像度Webカメラ、従来モデルから改良を重ねた打ちやすいキーボード、アスペクト比16:10のディスプレイなど、細かい部分まで業務での使いやすさを追求しているのも魅力的な部分。
据え置きでもモバイルでも使いやすいので、オフィスでの事務作業や外回りの仕事、在宅勤務など、業務の内容や形態を問わず活躍してくれそう。多様化する働き方や職場環境に対応できるノートPCを探している企業のIT担当者やビジネスユーザーにとって、有力な候補になりうる製品といえそうです。
「MousePro C4-A5A01BK-D」の主なスペック
| メーカー | マウスコンピューター |
|---|---|
| 商品名 | MousePro C4-A5A01BK-D |
| ディスプレイ | 14.0型WUXGAノングレア(1,920×1,200ドット) |
| CPU | AMD Ryzen 5 7535HS プロセッサ |
| メモリ | 8GB DDR5-4800(シングルチャネル) |
| M.2 SSD | 256GB(NVMe対応) |
| チップセット | - |
| 光学ドライブ | - |
| グラフィックス | AMD Radeon 660M |
| OS | Windows 11 Pro 64ビット |
| インタフェース | HDMI出力、USB 3.2 Gen2(Type-C)、USB 3.2(Type-A)×2、LAN、ヘッドホン出力/ヘッドセット、microSDメモリーカードリーダー(UHS-I対応) |
| サイズ | W315.6×D226×H19.7mm |
| 重量 | 約1.31kg(バッテリー含む) |
| バッテリー駆動時間 | 約8時間(動画再生)、約17.5時間(アイドル状態) |
| 価格 | 164,780円~ |













