電通と電通デジタルは6月25日、データクリーンルームを用いた分析を自然言語による対話で支援するAIエージェント「Tobiras Agent」を開発し、運用を開始したと発表した。
これまで高度な専門性が求められてきた分析作業を、専門的なスキルや知識に依存せずに行える環境を整えるもので、まずは社内から運用を始め、順次社外での利用拡大を図るとしている。
開発の背景
データクリーンルームは、個人情報を保護しながら広告効果の検証や高度なデータ分析が行える手段として、広告・マーケティング領域での活用が広がっている。一方で、これらの分析にはSQLなどの専門知識が必要であり、分析を担える人材も限られることから、業務の属人化や意思決定スピードの低下が課題となっていたという。
両社は2022年に、複数のデータクリーンルーム環境を一元管理する分析基盤「Tobiras」を構築。年間1000件(累積数千件)を超える顧客への導入・運用・活用を通じて得られた実践知を、dentsu Japanが提供する「AI For Growth Marketing Agents」に反映させて運用してきた。「Tobiras Agent」は、この取り組みを発展させたものと位置づけられる。
「Tobiras Agent」の概要
「Tobiras Agent」では、分析の目的や条件を自然言語で入力することで、課題設定から分析クエリの生成、実行、結果の取得、内容の読み解きまでのプロセスを進めることができる。
従来は専門人材や運用負荷の制約により難しかった高度な分析を迅速に実行できるようになり、広告運用中のきめ細やかな改善や、戦略立案と実行の同時推進が可能になるとしている。広告主企業においては、意思決定のスピード向上と施策精度の高度化により、マーケティングROIの最大化が期待できるという。
同エージェントは、プラットフォーム企業が提供するさまざまなデータクリーンルームを一元的に運用できる仕組みを取り入れている。今回はその第一弾として、広告・マーケティング領域で活用が進むAmazon Marketing Cloudに対応した分析エージェントを実装した。
「Tobiras Agent」は、dentsu Japanが推進する「AI For Growth 3.0」における「Measurement AI」領域の取り組みの一環として提供するもので、今後は「AI For Growth Marketing Suite」の「Media Flow」との連携も進めていくとしている。
