Anthropicは新規株式公開(IPO)に向けた目論見書で、AIが産業革命や電気、インターネット以上に世界経済を変えると見込み、その実現に向けて巨額の投資を進める姿勢を示している。
売上高は12倍に拡大、AIインフラ投資も急増
目論見書によると、2025年の売上高は前年の12倍に増え、約46億ドルに達した。一方、純損失は約420億ドルで、営業損失も80億6000万ドルと2024年の29億8000万ドルから拡大した。
純損失のうち約340億ドルは、将来株式に転換され得る資金調達の評価額上昇に伴う会計上の費用で、事業運営の支出ではない。コンピュート・インフラ費は73億3000万ドルと3倍に膨らみ、今後もクラウドなどで5180億ドルの支出を計画する。
IPOでは評価額が2兆ドルを超える可能性があるという。上場時期は、関係者の話として、11月の米中間選挙後にずれ込む見通しだ。
先行したSpaceXの株価は上場価格を上回るものの、現在初日の水準を下回る価格帯で推移している。競合のOpenAIも2027年初めまでの上場が見込まれ、Anthropicは評価額の基準になるとみられる。
大口顧客への依存など事業リスクも開示
目論見書は、コストと財務体質の詳細も示している。2025年の総営業費用は126億5000万ドルで、先述のコンピュート・インフラ費がその半分超を占める。80億ドル超の営業損失は、主に過去の資金調達に絡む負債の評価損を除いた数字だ。2025年末時点の現金・現金同等物・短期投資は202億8000万ドルだった。
リスク要因では、売り上げの約4分の1が2顧客に由来すると明らかにしている。大口顧客の多くは長期契約に縛られておらず、支出を減らすか停止する可能性があると警告しているという。Reutersが9月28日付で報じている。