Windows Latestは7月23日(現地時間)、「Microsoft is cracking down on Windows 11 bloatware ads, forces LG to pull McAfee popup」において、MicrosoftがLGに対してMcAfeeポップアップ広告の削除を要請したと伝えた。
これはWindows 11にLG製ディスプレイを接続すると勝手にアプリがインストールされる問題の続報。インストールされるアプリは「LG Monitor App Installer」でディスプレーに関係しているが、許可なく自動でインストールする動作がマルウェアのようだとして苦情が寄せられた。
さらに、このアプリがPCの起動時にMcAfeeのポップアップ広告を表示したことで、ユーザーから非難の声があがった。いずれもLGによる意図的な動作であることが確認され、SNSを中心に話題となり、一部投稿は数日で28万回以上閲覧されたという。
Microsoftが対応、LGは広告削除に同意
今回の件はサードパーティアプリの自動インストールというセキュリティリスクに加え、自身のコンピューターが許可なくLGの広告収入に利用された点が問題となる。高額なディスプレイを購入した結果、コンピュータや通信インフラを利用され、短時間とは言え強制的に広告を見なければならない状況は受け入れ難い。
この問題がEpic Gamesの最高経営責任者(CEO: Chief Executive Officer)を務めるTim Sweeney氏により投稿されると、Windows部門の責任者を務めるPavan Davuluri氏がXに返信し、調査の開始を発表。その3日後、LGが広告の取り下げに同意したと明らかにした。
Windows Latestによると、LGはこの件について次の声明を発表したという。
LGエレクトロニクスは、McAfeeが自動的にインストールされることはなく、ユーザーの明示的な同意なしにインストールされることは決してないことを改めて表明します。「LG Monitor App Installer」は、Microsoftの公式Windows配布プロセスを通じて提供されており、McAfeeはオプションとして含まれています。McAfeeは、ユーザーが積極的にインストールを選択し、同意した場合にのみインストールされます。いかなる状況においても、McAfeeがユーザーの許可なしに自動的にインストールされることはありません。「LG Monitor App Installer」は、お客様の個人データにアクセス、収集、または送信することはありません。
声明の内容自体に誤りはない。ただし、今回問題となったアプリの配布や広告表示は、LGが意図して設計した動作である。また、広告配信に触れておらず、この点についてSNSでは否定的な意見が投稿されている。
広告は削除でも、自動インストールの仕組みは残る
コンピュータにデバイスを接続すると、Windowsにドライバーがインストールされて利用可能になる仕組みは古くから搭載されている。「プラグアンドプレイ」や「UWPデバイスアプリ」がこれに該当し、便利かつ重要な機能として幅広く利用されている。
LGが声明で述べた「Microsoftの公式Windows配布プロセス」は後者を指しており、この仕組みを使うことでアプリの自動インストールに対応できる。つまり、LGはWindowsの標準機能を利用しただけであり、特殊な方法でアプリを配布したわけではない。
この仕組みを利用するベンダーはLGに限らず、他社も確認されている。今回は広告を配信したことで問題が大きくなり対策が講じられたが、仕組み自体は失われていない。Windows Latestは「不要なソフトウェアがプリインストールされる問題は、おそらくまだ終わっていない」と述べ、今後も同様の問題が続く可能性に懸念を示している。
