ヤマハ発動機と中部電力ミライズは6月15日、「カーボンニュートラルに向けたパートナーシップ協定」を締結したと発表した。ヤマハ発動機が2035年までにグループ会社を含む各製造拠点でカーボンニュートラル達成(スコープ1・2)を目指す中、両社の知見を生かした取り組みを推進するという。
両社はこれまでも、鋳造工程における金型の予熱方式をガスバーナーから赤外線ヒーターへ転換する取り組みや、オフサイト型フィジカルPPAサービスおよび静岡県産CO2フリー電気「静岡Greenでんき」による再生可能エネルギー由来の電気の活用などを通じて、ヤマハ発動機の温室効果ガス排出量の削減に取り組んできた。今回の協定に基づき、2035年までのカーボンニュートラル達成に向けたさらなる取り組みを実施していくとしている。
本協定に基づく主な取り組みとして、まず水素製造に関する共同実証がある。ヤマハ発動機が進める「水素ガスを活用したアルミ合金の溶解および鋳造部品の熱処理に関する技術の開発・検証」に合わせ、2026年6月(予定)から、両社が中部電力とも連携し、水素製造コストを抑制するためのエネルギーマネジメントに関する共同実証を行う。太陽光発電などの再生可能エネルギーの発電状況や、工場における水素の需要動向などに応じて、蓄電設備や水素貯蔵設備の稼働を調整し、経済性を踏まえた水素発生装置の最適運用を検討するという。
また両社は、太陽光発電の導入量最大化と有効活用に貢献する「遠州脱炭素プロジェクト」を通じて、ヤマハ発動機の再生可能エネルギー比率の向上と、サプライチェーンの脱炭素化に取り組む。具体的には、ヤマハ発動機の取引先(サプライヤー)である遠州トラック、古山精機、A.I.Sの3社に設置する太陽光発電設備で生じる余剰電力を、2027年4月(予定)から順次、中部電力ミライズがヤマハ発動機に供給する。活用する余剰電力は年間で約132万kWhとなる見込みで、サプライヤーの太陽光発電設備で生じる余剰電力の活用は、ヤマハ発動機として初の取り組みになるとのことだ。
さらに両社は、工場内における化石燃料使用量削減のポテンシャルの可視化や、カーボンニュートラルに向けたロードマップの具体化を進める。あわせて、製造プロセスにおける加熱方式の電化など、中部電力ミライズが提供する開発一体型ソリューションを活用し、温室効果ガス排出量(スコープ1)の削減に向けた取り組みを実施していくとしている。
