NECとぎょうせいは7月6日、自治体選挙事務に関わる市民応対業務を効率化する生成AIを共同開発し、横浜市選挙管理委員会事務局と仙台市選挙管理委員会事務局の協力のもと、両市で実証実験を実施した。

両社は、選挙事務は開催が不定期でノウハウ継承が難しいという課題に対応するため、ぎょうせいの選挙専門書や自治体のFAQを参照し、根拠となる法令や文献を提示できる生成AIを開発した。

選挙専門書やFAQを参照し、根拠付きで回答

今回、自治体選挙事務の課題を解決するため、地方自治、法令・判例、自治体関連の実務書籍などの出版で実績のあるぎょうせいの選挙専門書籍や、自治体独自で整備しているFAQを参照し、生成AIが実務に即して関連情報を検索し、回答とともに法令や文献などの根拠を提示するシステムを開発した。

具体的には「公職選挙法で制限されている挨拶にはどのようなものがあるか」などの自然な文章で問い合わせ内容をチャット入力するだけで、生成AIが書籍に基づく情報とその根拠となる法令や文献を提示することが可能。

ハルシネーション対策やe-Gov連携も実装

環境構築に際し、選挙事務に知見の深いぎょうせいの監修を受け、共同で開発を進めたことにより、実務に即した回答内容のチューニングが可能となり、職員の事務負荷や作業時間の削減、職員ごとの作業品質の平準化に貢献できるという特徴を備えているという。

また、問い合わせへの回答機能にとどまらず、ハルシネーションチェック機能やe-Gov法令検索との連携を実装し、生成AIの回答に対して職員がダブルチェックできる仕組みが開発されており、業務効率化と安全性の担保を両立することができる。

実証後のアンケートでは、両市併せて利用者の9割以上から回答精度に対して「正確」、また7割以上から「業務効率化に寄与する」との回答が得られ、同サービスによる文書検索にかかる手間や時間の削減、職員の応対品質・速度の平準化が期待できることが分かったという。

  • 実証概要と成果

    実証概要と成果