この電子部品ニュースのまとめ

・日本航空電子工業が、nanoSIM/microSDカード用2段トレイコンボコネクタ「ST20シリーズ」を発売
・カードトレイの表裏両面にカードを装着する2段構造により、ST19シリーズ比で基板占有面積を約50%削減
・スマートフォン、タブレットPC、ドローン、ドライブレコーダー、ゲーミング端末、ノートPC向けに展開

nanoSIMとmicroSDを2段構造で嵌合

日本航空電子工業(JAE)は7月2日、nanoSIMカードとmicroSDカードを2段構造で嵌合するトレイプッシュ-プルタイプのコンボコネクタ「ST20シリーズ」を開発、販売を開始したことを発表した。

  • ST20シリーズの外観

    ST20シリーズの外観 (出所:日本航空電子工業)

SIMカードはモバイルネットワークへの接続や携帯機器での通話に必要とされる一方、SDカードはデータ保存やバックアップ用途で用いられており、スマートフォンに加え、近年ではドローンやドライブレコーダーなど、nanoSIMカードとmicroSDカードの両方を搭載する機器が増えている。

同社はこれまで、両カードを平面上に並べて一括嵌合できる小型設計のコンボタイプコネクタ「ST19シリーズ」を販売してきたが、機器のバッテリー容量拡大や新規部品の増加により、基板上のスペースはこれまで以上に限られるようになっており、コネクタにもさらなる小型化が求められている。

ST19シリーズ比で基板占有面積を約50%削減

ST20シリーズは、nanoSIMカードとmicroSDカードをカードトレイの表裏両面にセットし、2段構造で嵌合する点が特徴。スロット内のトレイ表裏両面にカードを装着できるため、ST19シリーズと比較して基板占有面積を約50%削減できるという。

また、コネクタ外形とトレイ表面側に対応するコンタクトおよび検出スイッチで構成され、nanoSIMに対応したソケットと、トレイ裏面側に対応するコンタクトで3in2を可能とするnanoSIMまたはmicroSDに対応したブロックの2部品をリフロー実装してスロットを形成することで、両部品を結合するための機構を不要とし、小型・薄型設計を実現したとしている。

  • 2段トレイ構造のイメージ

    2段トレイ構造のイメージ (出所:日本航空電子工業)

3in2仕様に対応、トレイ検出スイッチも搭載

ST20シリーズは3in2仕様に対応しており、トレイ構造により、表面nanoSIM×裏面microSD、または表裏ともnanoSIMという構成を選択できる。トレイはプッシュ-プルタイプで、カードの誤挿入を防ぐ構造やカード落下防止トレイも備える。

外形寸法は高さ2.35mm×幅15.2mm×奥行き15.9mm。トレイ検出スイッチ付きで、ディテクションスイッチはノーマルクローズタイプとなる。また、コンタクト座屈対策構造も備えており、薄型化と信頼性の両立を図ったとする。

スマートフォンやドローン、ドラレコ向けに展開

主な適用市場としては、スマートフォン、タブレットPC、ドローン、ドライブレコーダー、ゲーミング端末、ノートPCなどが想定されている。これらの機器では、通信機能やローカルストレージ拡張の需要がある一方で、バッテリーやカメラ、センサ、無線モジュールなど搭載部品が増えており、基板スペースの効率化が課題となっている。

ST20シリーズは、nanoSIMカードとmicroSDカードの実装面積を抑えながら、両カードの組み合わせに対応できることから、限られた基板スペースで通信機能とストレージ機能を両立したいモバイル機器や小型機器向けのコネクタとして採用を狙う。

一般仕様としては、極数が20極+2極(スイッチ)、接触抵抗は信号端子で100mΩ以下(初期)、耐電圧はAC500Vr.m.s. 1分間、絶縁抵抗は1000MΩ以上(初期)、挿抜寿命は2500回、使用温度範囲は-25℃~+85℃、定格電流は0.5A以下、定格電圧は10V以下としている。