
売上収益営業利益率37.2%の高収益会社に
キオクシアホールディングス(HD)の株式時価総額が一時60兆円を突破し、トヨタ自動車を抜いて国内首位に立った。
キオクシア(旧東芝メモリHD)はもともと東芝が経営危機に陥っていた際に、半導体メモリー事業を分離・独立して2017年に発足した。
2026年3月期の連結業績は、売上収益2兆3376億円(前年同期比37.0%増)、営業利益8703億円(同92.7%増)。売上収益営業利益率37.2%の高収益会社となった。旺盛なAI需要を背景に、データの長期記憶に用いる「NAND型フラッシュメモリー」の需要が、データセンター向けで伸長。為替の円安傾向も寄与している。
6月22日時点では、首位がキオクシアHDで約59.4兆円。2位がトヨタで約43.3兆円、3位のソフトバンクグループ(SBG)が約41.3兆円と続く。世界中が〝AI(人工知能)バブル〟とも言える様相を呈しており、キオクシアやSBGはその代表銘柄だ。
今はAIバブルなのか─―。こうした疑問を持つ人は多い。
市場では、現在と2000年代初頭のITバブル崩壊とは違うとして、「当時は期待先行だったが、今は米ビッグテックを中心に業績が好調で、AI関連の投資も拡大している。旺盛な実需があるという点で違う」(製造業首脳)との声もある。
あるアナリストはキオクシアについて、「半導体各社の業績計画や好調なメモリー市況の継続を踏まえると、当面は良好な業績推移が期待できる」と評価した一方で、「リスク要因は、生成AI向け投資の剥落、民生領域の最終需要の鈍化、(他社も含めて)過大な設備投資による市況悪化」と指摘した。
世界的な今のAIブームがバブルなのかは不明だが、半導体がボラティリティ(価格変動)の激しい業界であることは間違いない。キオクシアの株価が今後のAI動向に左右される構図は今後もしばらく続きそうだ。