米Anthropicは6月17日(現地時間)、AIデザインツール「Claude Design」の大規模アップデートを発表した。デザインシステムへの準拠、Claude Codeとの連携、キャンバス上での直接編集、外部ツールへの書き出し機能などを強化し、ブランドガイドラインに沿ったプロトタイプ作成から実装・公開までを支援するツールへと発展させた。
Claude DesignはClaude Pro、Max、Team、Enterpriseの各プランに含まれる。Enterpriseでは初期状態で無効化されており、管理者が組織設定から有効化する。Claude Designは4月にリサーチプレビューとして公開され、今回の更新後は「ベータ版」として提供される。
Claude Designは、テキストプロンプトからWebページ、プレゼンテーション、UIプロトタイプなどを生成できる機能である。Anthropicによれば、4月の公開から1週間で100万人超が利用した。今回のアップデートでは、ユーザーからのフィードバックを踏まえ、企業やチームが既存のブランドガイドラインに沿った成果物を作りやすくすることを重視した。
更新の中心となるのが、デザインシステム取り込み機能の刷新である。ユーザーはGitHubリポジトリ、デザインファイル、直接アップロードしたファイルから、1つまたは複数のデザインシステムをClaude Designに取り込める。Claudeは取り込んだコンポーネントを用いて構築を行い、出力内容をデザインシステムと照合し、ユーザーに表示する前に修正する。大規模組織向けには、管理者が標準のデザインシステムを承認し、編集をロックできる新しい管理者ロールも用意された。
Claude Codeとの連携も強化された。Claude Codeで「/design-sync」を実行すると、既存のコンポーネントを基にしたデザインシステムをClaude Designへ取り込める。生成したデザインをソフトウェアとして実装する段階では、Claude Codeへ引き渡し、スクリーンショットを基に作り直すのではなく、既存の作業を引き継ぐ形で開発を続けられる。反対に、Claude Codeのターミナルから「/design」を使い、デザインプロジェクトの作成、編集、同期を行うことも可能になった。
編集機能では、新しいエディタにより、キャンバス上の要素を直接操作できるようになった。要素のドラッグ、サイズ変更、整列などのレイアウト調整に対応し、生成AIに再指示を出さなくても細かな修正を加えられる。Anthropicは、安定性に関する多数の修正も行ったとしている。
利用制限の扱いも見直され、チャット、Claude Cowork、Claude Codeと利用上限を共有するようになった。また、平均的な1ターンあたりのトークン消費量を減らし、同等の結果を得るために必要なトークンを削減したほか、エラーも大幅に減少したという。
外部ツール連携も拡張された。PDFとPowerPointへの書き出しに加え、Adobe、Base44、Canva、Gamma、Lovable、Miro、Replit、Vercel、Wixへの送信に対応する。これにより、Claude Designで作成した初期案を、プレゼンテーション、共同編集、アプリ開発、Web公開などの既存ワークフローへつなげやすくなる。
