米Anthropicは5月6日(米国時間)、SpaceXとの新たな計算資源(コンピュート)に関するパートナーシップ締結を発表するとともに、AIコーディング支援ツール「Claude Code」とClaude APIの利用制限を緩和したことも明らかにした。Claude Codeでは、有料プラン向けの5時間あたりの利用上限を2倍に引き上げるほか、一部プランでピーク時間帯における利用枠の引き下げ措置を撤廃する。
6日に実施された利用制限の改定は次の3点である。
- 有料プラン(Pro、Max、Team、シートベースのEnterprise)のユーザーを対象に、Claude Codeの5時間あたりのレート制限を従来の2倍に引き上げ。
- ProおよびMaxプランを対象に、アクセス集中時(ピーク時間帯)に適用されていたClaude Codeの利用枠の引き下げ措置を完全撤廃。
- Claude OpusモデルにおけるClaude APIレート制限の大幅引き上げ。たとえばTier 3(ティアはクレジット購入額に応じて区分される)のAPIユーザーの場合、1分あたりの最大入力トークン数が800,000から5,000,000に、最大出力トークン数が160,000から400,000に拡張された。
今回の利用制限緩和を可能にした背景には、計算資源の拡充がある。SpaceXとの契約により、AnthropicはSpaceXが運用する「Colossus 1」データセンターの計算容量全てを利用できるようになったとした。容量は300メガワット超、NVIDIA製GPU換算で22万基以上に相当し、今月中に稼働を開始するという。Anthropicはこの容量を、Claude ProおよびClaude Maxの加入者向けに直接振り向けるとしている。さらに将来的な展望として、数ギガワット規模の「軌道上AI計算容量(orbital AI compute capacity)」の開発についても、SpaceXとの提携を深めていく方針を示した。
Anthropicは近年、複数の大型コンピュート契約を進めてきた。Amazonとの最大5ギガワット規模の合意(2026年末までに約1ギガワットの新規計算容量を供給)、GoogleおよびBroadcomとの5ギガワット合意(2027年から順次稼働)、MicrosoftおよびNVIDIAとの戦略的提携(300億ドル相当のAzure容量を含む)、Fluidstackと進める総額500億ドルの米国AIインフラ投資などが含まれる。
また、金融、医療、政府といった規制産業の顧客から、データ・レジデンシー(データを特定の国や地域内で保管する要件)やコンプライアンスに関する要望が増えており、こうしたニーズに応えるため国際展開も推進している。直近のAmazonとの提携には、アジアおよび欧州での推論基盤の追加が含まれているという。


