【 ZAIKAI TOP FILE 】アジアクエスト社長COO・藤田義崇

コンサルとエンジニアを横断する独自の職種「ビジネスエンジニア」で企業のAI導入やDXを支援

「従来のシステム開発ではユーザー、コンサルティング、開発者の間でコミュニケーションギャップが発生し、コストと期間が増大する”作り過ぎ”の問題があった。これを埋めるのがコンサルティングとエンジニアリングを横断し、ビジネスプロセスを理解して顧客と直接対話できる『ビジネスエンジニア』だ」

 企業のAI導入やDX化を支援するシステム開発企業だが、ビジネスエンジニアという独自の人材を自社養成している点が他社との大きな違い。国内には446人の従業員が在籍しているが、そのうちの約384人がエンジニア。システム開発のスキルはもちろん、「顧客企業の現場に出向き、ペインを見つけ、それを解決するための手立てを考えていく。まさに御用聞きだ」

 顧客企業には大企業が多いのも特徴。現場に設置されたセンサーで取得したヒトやモノのデータを仮想空間に表示し、リアルタイムで建設現場の状態を可視化できる鹿島建設のデジタルツインや橋梁検査業務の高度化や効率化を進める検査アプリをJR東海向けに開発するなど、「お客様自身も明確な答えを持たない案件でもビジネスエンジニアが現場に深く入り込み、顧客とワンチームで答えを共創することで、過不足のない”ちょうどいいもの”」を提供する。

 会長CEOの桃井純氏が2012年に設立し、DXに伴走するデジタルインテグレーターとして21年に東証マザーズ(現グロース)に上場するまでに成長。藤田氏は前職の三菱商事時代にインドネシアのオートファイナンス会社のCFO/CPOを務めていたときにアジアクエストと出会った。「事業会社側でDXを主導した際に感じた『こんなベンダーがいてくれたら』という理想を実現してくれた」ことが後に転職の動機となった。

 目下、顧客の課題はAI活用に集中。システム開発に留まらず、組織づくりや人材育成にまで踏み込んだ「AIインテグレーター」への進化を目指す。

 体を動かすことが好きで、「毎日20~30分かけて自転車で通勤しています」と笑う。

PROFILE

ふじた・よしたか:1979年神奈川県生まれ。2004年東京大学大学院農学生命科学研究科修了後、三菱商事入社。06年三菱商事ロジスティクス出向。15年PT. Dipo Star Finance出向し、副社長CFO兼CPO。23年1月アジアクエスト入社、社長室長、3月取締役、4月デジタルトランスフォーメーション事業部長、26年3月から現職。21年東証マザーズ(現グロース)上場。25年12月期売上高49億円、営業利益4億円。

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