
八重洲の一部で丸の内の賃料を上回る
東京駅の周りに足りなかった「エンターテインメント」要素が再開発で加わる─。
東京建物(小澤克人社長)が東京・八重洲で進めてきた大規模再開発「トフロムヤエスタワー」は2026年2月28日に竣工。東京駅直結で地下4階、地上51階という大規模複合ビルとして誕生した。
この再開発は250人の権利者と、25年の歳月をかけて進めてきた。八重洲は歴史的に町人・商人の街。そのため区画が細分化されていたことから、なかなか潜在力を発揮できずにきたが、三井不動産の「東京ミッドタウン八重洲」、そして今回の「トフロムヤエス」などで徐々に街の姿を変えつつある。
再開発の進展で、八重洲の一部のビルの賃料が、駅反対側の丸の内を上回るという状況にもなってきている。
さらに、この「トフロムヤエスタワー」には、これまでの東京駅になかった要素が加わる。それが「劇場」。
26年5月に「トフロムヤエスタワー」3階から6階に「東京建物 ぴあ シアター&カンファレンス」がプレ開業する。座席数は806席、東京駅周辺で初となる2層構造の段床式シアターを備えており、ミュージカルや演劇、ライブやセミナー、式典といったシーンに対応する。
だが、東京建物関係者は「当初、トフロムヤエスの設計には劇場は含まれていなかった」と明かす。しかし東京建物は、東京・池袋の旧豊島区庁舎跡地に劇場・シネコンを擁する複合施設「ハレザ池袋」を誕生させ、新たな賑わいを生んだ実績がある他、様々な関係者にヒアリングした結果、子どもから大人まで楽しめるエンターテインメント施設が必要との結論を得た。
ビジネス、エンタメの両面で、新たな東京駅の「顔」となることができるかが問われる。