Windows Latestは4月29日(現地時間)、「I investigated Windows 11's massive 5GB monthly .msu updates, and AI is only part of the problem」において、Windows 11の更新プログラムが巨大化する原因の調査結果を伝えた。

Windowsの更新プログラムはバックグラウンドでインストールおよびクリーンアップ処理が実行されるため、ユーザーがその内容を意識する機会は少ない。しかしながら、調査を進めると初期のファイルサイズから10倍以上に巨大化していることが判明したという。

  • Windows 11の更新プログラムは5GB級に達する場合もあるが、実際のダウンロード量は環境に応じて最適化される 引用:Microsoft

    Windows 11の更新プログラムは5GB級に達する場合もあるが、実際のダウンロード量は環境に応じて最適化される 引用:Microsoft

なぜ巨大化?AIコンポーネントが占める容量とは

Windows 11の更新プログラムが巨大化している最大の要因は、AI関連コンポーネントとセマンティック検索機能の追加にある。

Windows Latestの調査によると、更新プログラムの巨大化には複数の要因があるが、その中でも特に影響が大きいのが「セマンティック検索」と「AI関連コンポーネント」だ。これら2つのアップデートだけで、合計約3GBの容量を占めるという。

特にAIコンポーネントについては、本来は累積更新プログラムに含める必要がないとされており、Windows Latestの記者はMicrosoftの設計判断に懸念を示している。

一方でMicrosoftは、AI機能をOSの中核に組み込む「AI OS」戦略を掲げており、こうしたコンポーネントを標準の更新プログラムに含める方針を採っている。現時点では、この流れが大きく変わる可能性は低いとみられる。

実際のダウンロードは軽い?ユーザーへの影響はどこまであるのか

更新プログラムのサイズが5GB級にまで膨らんでいると聞くと、毎月そのままダウンロードさせられるのではないかと不安に感じるかもしれない。

しかし、Windows Updateではハードウェア構成に応じて必要な部分のみを取得する仕組みが採用されている。そのため、表示されるパッケージサイズが4GBを超えていても、実際のダウンロード量は2GB未満に収まるケースがある。

実際のダウンロードサイズや内訳は、「設定」アプリの「Windows Update」→「詳細オプション」→「配信の最適化」→「アクティビティモニター」から確認できる。

このように、更新プログラム自体は巨大化しているものの、ユーザーが毎回フルサイズをダウンロードするわけではない点は押さえておきたい。

なぜ10倍に?1年8カ月で5GB級になった理由

Windows Latestの調査によると、Windows 11の更新プログラムは2024年9月時点の約509MBから、最新では約5116MBへと増加し、1年8カ月で10倍以上に膨れ上がっている。

この急激な巨大化の背景には、AI関連コンポーネントや検索機能の強化といった複数の要因がある。

Windowsの累積更新プログラムには、チェックポイントと呼ばれる回避できない更新プログラムが存在する。このチェックポイント以降は更新内容が積み上がっていくため、時間の経過とともにファイルサイズが増加しやすい構造になっている。

通信量を減らすには?Windows Updateの設定でできる対策

配信の最適化ではローカルデバイス間で更新プログラムを共有するオプションが提供されている。ハードウェア構成の近いデバイス間ではインターネットへの負担を大幅に低減できる可能性がある。Windowsユーザーはアクティビティモニターのダウンロード先とファイルサイズを確認し、オプションを適切に調整することが望まれている。

Windowsの更新プログラムは、10億台以上と推定されるあらゆるWindowsデバイスに対応する必要がある。すべてのハードウェア構成を網羅した設計が必要なため、ある程度の巨大化は避けられない事情を抱えている。

それでも大きなウェイトを占める「AIコンポーネント」は分離可能として、Windows LatestはMicrosoftに改善を求めている。次のチェックポイントがいつ訪れるかは定かでないが、それまでは巨大な更新プログラムのダウンロードを受け入れざるを得ない状況が続くことになる。