
総務省は、地域の担い手確保や活性化につなげる「ふるさと住民登録制度」のモデル事業の対象に7道県と21市町村を選定したと発表した。効果を検証し、2026年度中の本格導入を目指す。人口減少に歯止めがかからない中、地域と継続的に関わる「関係人口」の創出につなげる狙いがある。
居住地以外の地域でボランティア活動などに参加する人を「ふるさと住民」としてスマートフォンの専用アプリで登録する制度。出身地や関心のある自治体の「ベーシック登録者」になると、その地域のイベントなどに関するさまざまな情報を受け取れる。
農業ボランティアや雪下ろしなど、自治体が指定する活動に年3回以上参加すれば、「プレミアム登録者」となり、交通費や宿泊費の補助などの特典を受けられる。プレミアム登録の条件となる活動や特典の具体的な内容は各自治体で検討する。
総務省は応募のあった161地域から、7道県と21市町村をモデル自治体に選定。7道県は北海道と、宮城、富山、長野、和歌山、鳥取、高知の各県で、市町村との「連携モデル」として取り組みを進める。
市町村が単独で実施する「個別モデル」には、岩手県陸前高田市や愛知県豊橋市、広島県三原市、熊本県菊池市など、21市町村を選んだ。同省は登録に使うアプリを秋ごろにリリースする考えだ。
陸前高田市は、大学生らがボランティア活動やコンテンツの企画などに参加する機会を設ける。愛知県豊橋市は、祭りや文化財保護活動の担い手確保を目指す。
林芳正総務相は記者会見で、「制度開始に向けたキックオフになる」と強調。「出身地や、お世話になった地域など、さまざまな形で地域に思い入れを持つ人がいると思う。この制度を通じて地域の動向やイベントの開催、さらには担い手募集などのさまざまな情報をお届けすることで、地域への愛着を深めるとともに、実際の訪問や地域貢献につながっていくと期待している」と述べた。