
総務省は、都市から地方に移り住んで活性化に取り組む「地域おこし協力隊」について、2025年度に活動した隊員数が8196人となったと発表した。前年度から286人増加。6年連続で過去最多を更新した。受け入れる自治体も11団体増の1187団体となり、最多を更新した。
地域おこし協力隊は、希望者が地方に移住して、農林水産業や観光振興などに従事する制度。地域ブランドや地場産品の開発・販売・PR等の地域おこし支援や住民の生活支援、交流の場づくりなどを行いながら、その地域への定住・定着を図る取り組みだ。政府は、26年度までに隊員数を1万人に引き上げる目標を掲げている。
林芳正総務相は、記者会見で「制度への関心が広がり、全国各地で協力隊の活動が着実に定着している」と評価。「目標に向けて、戦略的な情報発信やサポート体制の強化を進めていく」と述べた。
制度に関心のある層の応募につなげるため、大学生を含む若者、女性、シニア層などを対象とした戦略的広報を行うほか、自治体に隊員の受け入れやサポートのノウハウを伝えるアドバイザーを派遣する。
総務省によると、隊員数は20~29歳が33.6%、30~39歳が30.1%、40~49歳が20.1%、50~59歳が11.5%などとなった。男女比で見ると、男性59.7%、女性40.3%だった。
都道府県別では北海道が1374人と最も多く、次いで長野県が477人、島根県が386人、福島県が351人、岩手県が348人などとなっている。
20~24年度に任期を終えた8762人のうち、6163人(70.3%)が活動地と同一市町村または近隣市町村に定住していた。活動地と同一市町村に定住した5038人のうち、2296人(45.6%)が起業しており、古民家カフェや農家レストランなど飲食業が最も多かった。
企業が自治体に派遣する「地域活性化起業人」の25年度の人数は前年度の約1.5倍の1215人と、初めて1000人を超えた。
このうち、月の半分以上を現地で勤務する「企業派遣型」が904人。派遣元の企業数は前年度より85社増の475社となり、過去最高となった。