【農林水産省】最有力候補が総裁選敗北 コメ問題は「重要局面」に

10月4日に行われた自民党総裁選は、最有力候補とみられていた小泉進次郎農水相が1回目の投票に続いて決戦投票でも高市早苗前経済安全保障相に敗れた。党員・党友票での劣勢は織り込み済みだったとしても、頼みの議員票で伸び悩んだ背景には様々な指摘がある。

 その一つが「存在の軽さ」だ。最後の支持を訴える決選投票直前の演説では、陣営への感謝などに終始し、国家の将来ビジョンなどを語る場面はなかった。対照的に高市氏は物価高対策や外交・安全保障の不安に向き合う強い決意を示し、議員票をさらっていった。

    小泉進次郎・農水相

 小泉氏は、陣営に足元を引っ張られた感も否めない。広報班長を務めていた牧島かれん元デジタル相の事務所による「やらせ投稿問題」は、陣営に対する不信感を助長。投開票日の前夜に議員宿舎で”祝勝会”を開いていたことが総裁選後に明らかになるなど、関係者に気の緩みがあったことも指摘されている。

 一方、小泉氏は10月1日~2日、東南アジア諸国連合(ASEAN)と日中韓3カ国による農水相会合に出席するため、フィリピン・マニラを訪問した。公務優先とはいえ、総裁選最終盤に日本を離れ、陣営関係者に票固めを任せても勝てると過信していた面が小泉氏自身にあったのではないか。

 足元の農政を巡っては、新米価格が高止まりしている。

 農林水産省が公表した9月22日~28日のスーパーのコメの平均販売価格(税込み)は、5キログラムで前週より35円(0.8%)安い4211円だった。2週続けて低下したものの、4000円台が常態化すればコメ離れが加速するおそれもある。

 小泉氏は10月7日の記者会見で、今回の総裁選を巡りコメ政策の論争が深まらなかったことについて「それだけ共通の認識が基本的にはある」と述べるにとどめた。コメは様々な課題を抱えて「重要な局面」(小泉氏)を迎えているなか、大臣続投は新総裁に希望しなかったという。

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