KDDIは10月8日、独BMWグループが7月1日以降に生産した北米地域で展開する全車両に、コネクテッドカー向け通信サービスの搭載を開始したことを発表した。これにより、北米地域で安定かつ高品質な通信とシームレスなコンテンツ体験を提供するほか、車両から収集した走行データを活用し車両機能やサービスの品質向上につなげるとのことだ。
取り組みの背景
KDDIは高品質かつ安定した通信を実現する「グローバル通信プラットフォーム」を国内外の自動車メーカー向けに提供しており、コネクテッドカーに必要な高品質かつ安定した通信をグローバルで展開してきた。2022年からはBMWグループと共同でサービスの開発と実装を進めている。
サービス概要
今回発表した通信サービスは、KDDIの「グローバル通信プラットフォーム」を活用し、北米通信キャリアであるベライゾン・コミュニケーションズ(以下、ベライゾン)およびテラスの通信を高品質に相互接続することで、BMWグループの車両に対して北米地域における安定したモバイル通信を提供するものだ。
サービスの特長
グローバル共通の車載通信機を搭載した車両の位置情報から、ベライゾンとテラスへの自動的な接続および切り替えと、通信状態の監視を統合的に実施する。契約国のIPアドレスが維持されるため、国境を越えて移動した場合でも、動画配信や音楽ストリーミング、位置連動アプリなど、自国で慣れ親しんだコンテンツやサービスをシームレスに利用できるという。
さらに、車両の通信状況や走行データをリアルタイムで処理・整理・分析可能だ。これにより、BMWグループは車両機能やサービスの品質向上が期待できるとのことだ。
KDDIが展開するビジネスプラットフォーム「WAKONX」の「WAKONX Mobility」においては、コネクテッドカー向けの高品質かつ安定した通信をグローバルに提供し、モビリティ全般を対象としてさまざまな社会課題の解決を推進する方針だ。
KDDIは同サービスの提供開始を「WAKONX Mobility」を加速するための重要な取り組みの一つとしており、今後もコネクテッドカーの普及と進化を促進する。