KDDIは9月17日、セキュアな環境で高精度な社内文書検索と回答生成が可能なデータ活用アシスタント「KDDI Conata Data Agent」の提供を開始することを発表した。フライウィールの情報検索技術と生成AIを活用したデータ活用アシスタント「Conata Data Agent」に、KDDIの閉域網サービス「KDDI Wide Area Virtual Switch 2」を組み合わせて利用可能だという。

同サービスは閉域網での接続が可能となるため、ユーザーは情報漏えいやセキュリティリスクの心配をすることなく、PDFなどの文書ファイルやテーブルデータなど異なる形式の社内データを自動で検索できるようになる。過去の顧客データやプロジェクト資料などの知見を迅速に得られるという。

また、サービスの導入や活用に向けた伴走支援も提供し、業務におけるAI活用と浸透をサポートするとのことだ。これらのサービスにより、情報流出のリスクを低減しながら社員の業務効率化を支援する。

  • KDDI Conata Data Agent

    KDDI Conata Data Agent

サービス概要

「KDDI Conata Data Agent」は「Conata Data Agent」と「KDDI Wide Area Virtual Switch 2」を組み合わせることで、点在している社内文書の横断検索と高精度な回答の自動生成をセキュアな環境で実現するサービス。

「Conata Data Agent」では、ユーザーが「ある企業の案件確度を上げるにはどのようなアプローチが必要か」といったプロンプト(指示文)を入力すると、生成AIが社内データを参照してチャット形式で回答を生成する。

「KDDI Wide Area Virtual Switch 2」は、広域に配備したSDN(Software Defined Networking)装置によって仮想化されたネットワーク。パブリッククラウドにインターネットを経由せず閉域で接続可能となるため、安定性と保守性の高い帯域確保型のネットワークを利用できる。

サービスの特長

RAG(Retrieval-Augmented Generation:検索拡張生成)などの情報検索技術により、データ分析の専門的な知識がなくても社内データを効果的に活用できるようになる。

また、膨大な社内データの中から必要な情報を見つけ出すという、これまで担当者が行っていた一連の業務の工数や時間の削減を支援する。ユーザーが求める回答に適したデータを収集するため、ユーザーはデータの整理や資料アップロードが不要。

KDDIの閉域網サービスを使用することで、情報漏えいやセキュリティリスクを心配することなく安心して生成AIサービスを使える環境を提供する。。

提供プラン

資料検索プラン(情報システム部門向け)は、自然言語で質問を入力するだけで、さまざまな社内情報の中から必要な情報に瞬時にアクセスする。多様な形式の社内規定やFAQから必要な情報を探し回る必要がなくなる。

横断検索プラン(営業部門向け)はオフィスドキュメントやテーブルデータを横断的に検索し、社内に散在した情報を一元的に検索可能となる。

サービスの社内活用事例

KDDIは2024年11月1日から、同サービスを活用した社内資料の検索の効率化および生産性向上に関する実証実験を実施した。この実証では、これまで週に1人当たり8時間ほど掛かっていた社内資料の検索、分析、資料作成などの業務の作業負荷を、約3割削減できる効果が確認された。

2025年7月18日からは実証の結果を踏まえ、同社内の法人営業部門において先行導入し、顧客ニーズの分析や提案資料の骨子作成などにおいて業務の効率化を実現しているという。

サービスを利用したユーザーの8割以上が調査時間の短縮や情報検索の容易さを実感しており、「問い合わせ先がわかりやすくなった」「回答の比較や提案内容の検討が効率化された」といった声が寄せられているとのことだ。