宇宙工学をめざす学生たちの“挑戦の場”である、模擬人工衛星の打ち上げ実験大会「ARLISS」(アーリス)。開催地である米国への渡航費・滞在費の高騰が続く中、学生たちの挑戦を支援する呼びかけが、クラウドファンディングサイト「READYFOR」で行われている。支援期限は8月21日午後11時。

  • 宇宙工学をめざす学生たちが“缶サイズ”衛星を打ち上げる大会「ARLISS」米国で9月開催。学生たちの渡航費・滞在費を支援募集中

ARLISSは、米国ネバダ州にあるブラックロック砂漠で開催される、“350ml缶サイズ”の小型模擬人工衛星「CanSat」(缶サット)のサブオービタル(大気圏内)打ち上げ実証実験のことで、アマチュアロケットグループ「エアロパック」の協力のもと、 日米の大学が製作した衛星の打ち上げを行う。ロケットから放出された小さな空き缶衛星やローバーを使い、砂漠中の目的地に自律的に降りる/走ることを競う、競技会としての側面も持ち合わせている。過去のARLISS参加者の中には、宇宙業界の最前線で活躍する人が数多くいるとのこと。

1999年の第1回大会から25年間、毎年実施されてきたARLISSは、2021年から例年9月に開催されており、今年2025年も現地時間9月7〜12日まで開催予定だ。主催は、大学・高専学生による、超小型の手作り衛星やロケットといった宇宙工学分野の実践的な教育活動実を支援するNPO法人「大学宇宙工学コンソーシアム」(UNISEC)。日本からへ参加する研究室、団体のサポートも行っている。なお、ARLISSは、「A Rocket Launch for International Student Satellites」の頭文字に由来する。

今回のクラウドファンディングもUNISECが実行者として企画運営。宇宙をめざす学生たちが、経済的な事情によって貴重な挑戦の機会を失っていることを受け、「一人でも多くの学生が、宇宙プロジェクトに挑む中でその厳しさを実感し、成功の喜び・うまくいかなかったときの悔しさを経験できるよう、支援してほしい」と呼びかけている。

目標金額は250万円で、支援金は学生の参加費減額やロケット打ち上げ費用の補填などに充てられる。UNISECでは、参加学生1人あたり約2万円の負担軽減につながると試算している。執筆時点の支援総額は69万円だが、All-in方式のため目標金額に満たない場合も、実行者は支援金を受け取るとのこと。

支援金額の選択肢として、最小5,000円から最高100万円まで幅広く用意。支援者へのリターンとしては、ARLISSオリジナルデザインのフライトタグやTシャツ、トートバッグ、カレンダーなどを支援金額に応じて提供する。発送完了は2026年3月を予定している。

なお、同様のクラウドファンディングは2024年度にも実施されており、UNISECによれば総額423万5,000円もの支援金が集まったとのこと。支援金は2024年度ARLISSに参加した国内の学生たちの参加費補助に活用され、当初一人あたり33,000円を予定していた参加費を、3,000円まで大幅に減額できたとしている。