MicrosoftのCEOであるSatya Nadella氏はこのほど、Meta主催の開発者イベント「LlamaCon 2025」において、同社の新規のソースコードの20%から30%をAIが記述していると明らかにした。この発言は、AIがソフトウェア開発プロセスに深く組み込まれている現状を示している。
AIが開発プロセスの中心的な役割を果たす
Meta初のAIイベントとなったLlamaCon 2025は、同社CEOのMark Zuckerberg氏と、Satya Nadella氏との30分にわたる対談で締めくくられた。その中でZuckerberg氏はNadella氏に「Microsoft社内のソースコードのうち、AIによって書かれている割合はどの程度か」とNadella氏に質問。Nadella氏は「リポジトリにあるコードの20~30%はAIによって書かれたもの」と回答した。
さらにNadella氏は、AI生成のコード率に関して、使用可能と判断された受け入れ率、受け入れられたコードが実際に使用される割合という、2つの数値を追跡していると説明した。特に受け入れ率は30%から40%の間で推移しており、その値は増加しているとのことだった。ただし、AIによるコード生成ツールは用途によって有用性が異なるとも述べており、新規のコード生成がかなり実用的なレベルになっているのに対して、既存コードの書き直しにはまだ十分な効果を発揮できていないという見解を明らかにした。
なお、Zuckerberg氏も、AIがMetaの開発プロセスにおいて重要な役割を果たしていると述べ、「おそらく来年には開発の半分が人間ではなくAIによって行われるようになる」と語っている。
このようなAIの活用は、他の大手IT企業にも広がっており、ソフトウェア開発におけるAIの役割が拡大していることを示している。今後は、AIが開発プロセス全体において中心的な役割を果たすようになると予想される。