五洋建設は、洋上風力建設に用いる大型基礎施工船(HLV)の建造契約を、シンガポールの造船所Seatriumと締結したと1月27日に発表。2027年度以降、一般海域において建設工事が本格化すると見込まれる着床式洋上風力の整備に向け、自航式で世界最大級かつ新しいコンセプトのHLVを建造。2028年5月に完成・引き渡し予定で、同年秋から稼働予定。
今回建造するHLVには、15〜20MW(メガワット)クラスの風車の大型基礎(モノパイル)の施工用に、5,000トン吊全旋回式クレーンを搭載。船尾をU字型に切り欠き、船体の長手方向に置かれたモノパイルを5,000トン吊クレーンとグリッパー付きの装置で建て起こし、そのまま打設できるとのこと。
施工可能なモノパイルは重量3,000トンクラスで、複数本搭載して運搬可能。モノパイルの打設位置を船尾にすることで、船体による波や流れを遮蔽することで動揺を小さくできるとする。
船体にはスラスター9基・合計出力25,000kWの自動船位保持装置(Class NK DPS2)を装備しており、気象海象条件の厳しい外洋でも、モノパイルを安全かつ効率的に施工できるようにする。このほかにバッテリー蓄電システムを備え、メタノールレディー仕様としている。
船体建造はオフショア作業船の建造実績をもつ、シンガポールのSeatrium Groupが担当。船体設計は、大型起重機の設計で実績を持つオランダのUIstein Design & Solution、クレーンなどのデッキ装置はオフショアクレーンのトップメーカーであるオランダHuisman Equipmentが担当する。

