弥生は9月10日、経営体制の一層の強化を目的として、同日付の取締役会および臨時株主総会において、武藤健一郎氏が10月2日付で代表取締役 社長執行役員 兼 最高経営責任者(CEO)に就任することが内定したと発表した。現社長の前山貴弘氏は代表取締役 副社長執行役員 管理本部長 兼 最高財務責任者(CFO)に就任予定。
弥生は創業から40年以上にわたり、日本のスモールビジネスのバックオフィスにおける業務効率化とデジタル化を支援してきた。しかし、業界を取り巻く環境においては、インボイス制度や改正電帳法などに代表される大規模な法令改正や、AIをはじめとしたテクノロジーの急速な進化、顧客にとっての選択肢の増加など、変化が激化している。
そうした中で同社は2022年3月に新しい株主としてKKRへと変更し、2023年4月からは新しい経営体制の下で継続的な業務支援と新たな価値の提供を進めてきた。同年10月には新ブランドのクラウドサービス「弥生 Next」を発表。第一弾となる「弥生給与 Next」を提供開始している。
経営体制においては、過去約1年半の間にマーケティング、経営企画・新規事業投資、Fintech、人事の分野における各スペシャリスト計4名を執行役員として迎え入れるなど、体制の強化を図った。
今回はさらなる経営体制の強化を目的として、最高経営責任者に武藤氏が就任する。同氏はアンダーセン(現アクセンチュア)においてERPなどのシステム構築を担うエンジニアとしてキャリアをスタート。その後はマッキンゼーで複数のテック企業の戦略策定と実行を支援。続いて、業務系ソフトウェアのカスタマーサポートなどを請け負うスタートアップ企業で日本支社長を経験した。
2014年にGoogleに入社後、広告事業責任者としてスモールビジネスから中堅および大手まで幅広い企業の経営課題に向き合うとともに、ビジネス全体のマネジメント、テクノロジードリブンの事業開発、セールス&マーケティングの変革などを遂行してきた。