NTTコミュニケーションズ(以下、NTT Com)は3月26日、XR(AR:拡張現実やVR:仮想現実などの総称)を活用したサービスとして「NTT XR Collaboration」の提供を3月28日から開始することを発表した。

同サービスでは、3DモデルをXR空間に投影しながら会議ができるという。3D CAD(Computer Aided Design)やBIM(Building Information Modeling)データをXR空間に3Dモデルとして投影し、会議の参加者それぞれが自由な視点から確認可能だ。製造業や建築業における3D設計プロセスやトレーニング、顧客への提案活動などさまざまな場面でのリモート協働を支援する。

  • 利用の例

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サービスの特長

同サービスでは、既存の3D CADやBIMデータを読み込むだけで、3DモデルをXR会議空間に投影可能。現場で実際に利用されているさまざまな3Dデータのフォーマットに対応しているという。

また、ヘッドマウントディスプレイだけでなく、Webブラウザなどツールを選ばずに手軽にXR会議空間への接続が可能。3D部品の取り外しやモデル断面の確認、特定箇所のマーキング、寸法計測などの機能を備え、参加者の操作をリアルタイムかつ相互に反映できる。

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サービス利用のメリット

図面やイメージ画像ではなくXR空間に実寸大の3Dモデルが表示されるため、直観的なイメージを伝えやすい。そのため、現場で意思疎通をしているようなコミュニケーションを実現するとのことだ。

プロトタイピングやモックアップの作成が3D CADやBIMデータをもとにXR空間で完結できるため、設計サイクルの高速化にも貢献するようだ。モデルを実寸大で投影できることから、設計初期から組み立て性やメンテナンス性などの観点を検証でき、設計業務の最適化を実現する。

こうした利点を生かして、組み立てやメンテナンスのトレーニングを実際に現場に行かずにリモートでシミュレーションも可能。現地調整の煩雑さや熟練者のリソース不足を解消し、より手軽なトレーニング実施環境を支援する。

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