Space BDと九州工業大学(九工大)は、高校生を対象にした宇宙・衛星開発アントレプレナーシップ教育プログラム(Space Business Bootcamp)を2023年11月12日より開催することを発表した。
Space BDは、これからの変化の激しい社会に求められる力を育成するための基礎となるさまざまなプログラムとして、未知への挑戦やグローバル舞台の体現と言える宇宙をテーマに据えたアントレプレナーシップ教育として展開してきた。このプログラムでは、宇宙スタートアップ企業として歩んだ同社の軌跡や実体験を、経営実践者や社員を通じて提供し、また衛星打ち上げや国際宇宙ステーション(ISS)の利用に関するアセットを活用しながら、よりビジネスのリアルに迫る体験の場を提供しているとする。
一方の九工大は、学術機関における小型・超小型衛星の運用数が国内トップクラスであり、世界でも有数の研究開発環境や宇宙人材が集結している。また同大学は2022年8月にSpace BDとの間で包括協力協定を締結。それを受け両者は、宇宙産業のさらなる活性化・効率化を目指した宇宙技術の製品化・サービス化などの検討を進めてきたのに加え、双方のノウハウやケーパビリティを活かした宇宙人材の教育に向けても協力を行ってきたとのことだ。
九工大は現在、科学技術振興機構(JST)による「大学・エコシステム推進型スタートアップ・エコシステム形成支援」の採択を受け、九州・沖縄圏の19機関からなる大学発スタートアップ創出推進拠点(PARKS)を共同主幹機関として運営している。
そして今年度はさらに、EDGE-PRIME Initiativeによる追加支援を受け、アントレプレナーシップ教育の提供範囲を高校生などへと拡大することになったという。
宇宙をテーマとした今回のプログラムでは、ベンチャー企業の創業の追体験をしながら衛星開発プロセスを学べるワークショップや、Space BDの永崎将利代表取締役社長による起業家講演などを通して、起業家マインドを学べるとのこと。また九工大の教員による宇宙に関する講義や、学内の超小型衛星試験センターでの衛星開発・試験現場の見学など、宇宙分野の現場に触れることができるとする。
なお、高校生・高専生を対象とした今回のプログラムは、九工大の戸畑キャンパスで行われる。参加にあたっては応募フォームからの申し込みが必要で、応募締め切りは11月8日となっている。