アクセルスペースは11月16日、宇宙産業に必要な専門知識の普及を実践的な教育を通じて行い、また宇宙業界内で雇用創出に貢献する「大学宇宙工学コンソーシアム(UNISEC)」および「UNISEC-Global」の法人会員となり、社内エンジニア向けの研修用航空宇宙工学プログラム「UNISEC-AXELSPACE Aerospace Engineering Program」を共同開発し、第一期生の受講期間が10月にスタートしたことを発表した。

同社が扱う「小型衛星システム」は、衛星開発(FS提案・設計・製造)だけでなく、衛星運用、ビジネス運用(例えば同社が運用する地球観測Webプラットフォーム「AxelGlobe」の画像プロダクト開発)など幅の広い技術が集まった複雑なシステムとされている。

しかも、衛星は一度打ち上げてしまうと修理が困難であるにも関わらず、過酷な宇宙環境に耐えながらノンストップで稼働させ続ける必要があるほか、ビジネスで小型衛星システムを利用するためには、要素技術の深堀と同時に、その要素を統合し適切に動かすシステムエンジニアリングが重要とされている。

アクセルスペースでは、宇宙分野に新しく携わるエンジニアが今回のプログラムに参加して小型衛星の開発を理解することで、エンジニア個人の成長の良いきっかけとなり、開発スピードや品質を向上させ、異なる専門チーム間の相互理解を深めることが、今回のプログラムの目的と説明しており、同社のエンジニアリング部門の全エンジニアを対象に、小型衛星や宇宙開発に関するトレーニングを実施しているという。

具体的な内容としては、衛星プロジェクト全体の開発から、衛星内のさまざまなサブシステムに関するより詳細な技術的知識まで多岐にわたるとする。なお受講者は研修動画の視聴と併せ、専門家への技術的な質問やディスカッションを行うセッションに参加することも予定されているという。