米国SAS Instituteは9月12日、仏Cosmo Techとパートナーシップを締結し、グローバルサプライチェーンの複雑性が増して混乱が続く中、企業においてデータとテクノロジーの戦略的活用により競争力を高められるようにサポートすると発表した。

両社は今後、Cosmo Techのサプライチェーン・シミュレータとSASのデータ分析システムを組み合わせることにより、仮想サプライチェーンを用いたデジタルツイン環境を構築する。

  • 仮想サプライチェーンを用いたデジタルツイン環境のイメージ

新ソリューションは、SAS ViyaやCosmo Tech 360 Simulation Platform上で稼働する、SAS Cloud for Intelligent Planning Suiteを含む。RFIDタグのようなIoT(英文)デバイスや製造ライン、車載テレマティクスから流れ込むデータを分析し、組織の対応力と柔軟性を高める。

新ソリューションでは、AIが多角的な分析を行うことから、「製造品質を維持しながら無駄を削減」「売上の減少を最小限に抑えながら需要の変化に対応」「入手可能なリソースを最大限に活用」「コストと利益のバランスをコントロール」「リスクを予測し、サプライチェーンの中断を防ぐ」といった課題を解決するという。

両社はまず製造業、消費財メーカー、小売業のサプライチェーンに注力し、続いて医療や金融サービスなど幅広い業界にデジタルツイン・シミュレーションの利点を適用していく計画。