SAS Institute Japanは9月30日、9月1日付けで代表取締役社長に就任したマイケル・キング(Michael King)氏の就任会見を行った。
同氏はこれまで、シトリックス・システム・ジャパン 代表取締役社長 、オートデスクの代表取締役 兼 ワールドワイドセールス アジア太平洋地域担当上級副社長を務め、2016年からは楽天で、楽天市場の最高情報責任者(Chief Information Officer of ICHIBA)、データサイエンス コンサルティング部 ジェネラルマネージャー、楽天コミュニケーションズ 副社長執行役員 CROなどを歴任している。
同氏は、創業以来、日本は重要なマーケットの1つだとした上で、これからも顧客やパートナーのDXの進化の支援に注力していくと語った。
同氏はビジネス戦略として、「業界をリードする」、「技術イノベーション」、「顧客エンゲージメント」の3つを柱に挙げた。
「業界をリードする」では、DXやクラウドによるチャンスを加速させ、データからインパクトのある意思決定を行えるように支援していくと述べた。
「技術イノベーション」では、ベストなソリューション、テクノロジー、コンサルティングを提供していくとし、「顧客エンゲージメント」では、顧客、パートナー、個人がもっとSASを利用しやすくしなければならないと述べた。
そして、より具体的な内容は、常務執行役員 営業統括本部 本部長 宇野林之氏が説明した。
同氏は「業界をリードする」では、創業以来特化してきたアナリティクス技術で開発したSAS ViyaやSAS Cloudといったソリューション群が顧客の課題解決の役に立つと語ったほか、単なるソフトウェアを提供するだけでなく、コンサルティングナレッジを提供することで、意思決定スピードに寄与できると述べた。
また、信頼されるパートナーになるために、過去の実績をベースに顧客のアナリティクスのライフサイクル(課題発見、分析、業務適用)を支えるとした。
「技術イノベーション」では、統合プラットフォーム化に向け、SAS 製品すべてを最新のクラウドネイティブに対応させるとし、これによって最新テクノロジーを提供できる、システムの拡張や柔軟性が担保できるというベネフィットが生まれるとした。また、Fraud/Risk/Retail/IoTソリューションといった顧客と共同開発してきた製品も今後、クラウドネイティブに生まれ変わると語った。
また、昨年から提供しているSAS Cloudによって、これまで提供してこなかったマネージドサービスを拡大していくという。
「顧客エンゲージメント」では、実証されたコンサルティングテンプレートを提供し、経営課題へのスピーディーティーな対応や投資コストの最適化を実現するという。導入後も、DX組織支援、人材育成サービスも提供し、支援するとした。。
そして、パートナーエコシステムでは、フォーカスパートナーと共同開発したオファリングを今後マーケットに提供していくという。また、マイクロソフトとの戦略的パートナーシップを⾦融・ヘルスケアでの協業を⽪切りに、製造・流通へ拡大するという。