東陽テクニカは8月23日、イタリアの自動運転向けロボットシステムメーカー「HI-TEC」が開発した高精度ステアリングロボット「STA-ROBO System」の国内販売を同日より開始すると発表した。

  • STA-ROBO Systemの実装イメージ

    STA-ROBO Systemの実装イメージ(出典:東陽テクニカ)

昨今は、自動車における自動運転技術や先進運転支援システム(ADAS)の高機能化・高度化に伴い、自動車評価基準の1つとして「乗り心地」の重要性が高まっている。その乗り心地を評価する操縦安定性評価試験においては、評価の基準が厳しさを増していることもあり、試験におけるステアリングロボットの再現性が課題となっている。

これらの背景から、耐久試験用ロボットやJターンなどの規格試験ロボット開発を行うHI-TECは、高精度ステアリングロボットの新製品としてSTA-ROBO Systemを開発したという。

同製品は、ステアリングトルク分解能・ステアリング角度分解能ともに操縦安定試験に特化し、高速走行でのステアリング操作など、低トルクでステアリングを操舵する評価では、細かいトルク・角度制御と高精度な再現性試験を実現するとのこと。また、試験ニーズに合わせた対応に加え、他社のセンサやデータロガーなどの装置と組み合わせることができ、試験開始直前でのオフセット調整も可能だとしている。

併せて、HI-TECのステアリングロボットは、車載用タッチパネルやジョイスティックコントローラ、緊急停止ボタンを常備しており、操作の簡易性やドライバーの安全を考慮しているとのことだ。

  • HI-TECのステアリングロボットに常備されるタッチパネルとジョイスティックコントローラ

    HI-TECのステアリングロボットに常備されるタッチパネルとジョイスティックコントローラ(出典:東陽テクニカ)