テイカ製薬は11月30日、亜鉛イオンの徐放性に優れたJFEミネラルが開発したセラミック物質「シモンコライト」に、ミノキシジル以上の毛の伸長促進作用があることを発見したと発表した。

今回の研究成果は、同社が毛の伸長効果を発揮する物質をドラッグ・リポジショニングの手法を応用して探索中に、シモンコライトの創傷治癒効果に着目することで見出されたものだという。具体的には、ラットの髭毛包の器官培養法にて、5日目以降でミノキシジルよりも毛の伸長を促進することが確認されたという。

また、今回の研究では、シモンコライトを150~250nmのナノ粒子化することにも成功。ざらつき感や白色の肌残りがなく滑らかな使用感で美容上も優れた状態にすることを可能にしたという。

なお、2021年11月30日時点で、シモンコライトは医薬品として承認されていないことに注意が必要であるが、同社では製品化に向けた取り組みを進めていくとしている。

  • シモンコライト

    ミノキシジルとシモンコライトの毛の伸長効果比較