凸版印刷、KDDI、NTTドコモ、HashPort、ディーカレットの5社は11月24日、デジタル通貨フォーラムNFT分科会を設立したと発表した。

同分科会は、NFT(非代替性トークン)領域におけるデジタル通貨の利用について検討と実証実験を行い、今後成長が期待されるNFT領域におけるデジタル通貨決済の普及に向けた課題の特定と解決策の提案を行うことを目的としている。第一フェーズとして、NFTマーケットプレイスでの決済を想定した実証実験の検討に着手した。

  • 実証実験の構成イメージ

同実証実験では、デジタル通貨に対応したNFTマーケットプレイスを構築し、デジタル通貨決済を実現する付加領域とデジタル通貨を管理する共通領域によって構成される二層構造デジタル通貨による流通を検証する。

具体的に共通領域とは、同スキームの下で発行されるデジタル通貨全てが共有する構造であり、価値の情報を含み、発行や償却を担う。これにより、デジタル通貨間の「相互運用」が確保されるという。

一方で付加領域は、さまざまなビジネスニーズに応じたプラグラムを書き込むことができ、デジタル通貨の流通を担う。これにより、支払いと決済と物流・商流等とのリンクや、モノやサービスと資金との同時受け渡しなどが可能になる。

付加領域におけるデジタル通貨は、NFT特化ブロックチェーン「パレット(Palette)」で発行され、共通領域におけるデジタル通貨は、ディーカレットが提供する技術基盤で発行される予定。「パレット」上のNFTマーケットプレイスにて販売されるNFTをデジタル通貨で決済することを想定しているとのことだ。