電通は7月9日、電通ジャパンネットワーク傘下でR&Dを推進する組織である電通イノベーションイニシアティブおよびアート作品のブロックチェーン流通基盤構築や証明書発行事業を手掛けるスタートバーンと協働で、アニメやエンターテインメント、スポーツ領域などのコンテンツホルダーを対象に、NFT(非代替性トークン)事業の構築支援サービスを開発し、電通およびスタートバーンから提供開始すると発表した。

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NFTは、ブロックチェーン技術により改竄を防止し、コンテンツの所有者であることを証明でき、2次的・3次的な取引ごとに著作権者(制作者/アーティスト)に収益を還元できる仕組みを作れるという。しかし、各社のマーケットプレイス同士に互換性が無く、これらをまたいで当初の情報や設定ルールなどが継承されないなどの課題があるとのこと。

同サービスでは、スタートバーンが持つブロックチェーン/NFTの技術と電通が持つマーケティングの知見を掛け合わせ、コンテンツホルダーやクリエイターとファンの新しい関係性およびコミュニティの構築を支援するとのこと。

同サービスは、発行者やコンテンツの情報に加えて利用規約や還元金の設定がサービスをまたいで継承可能であり、コンテンツを長期的に守り育むために重要な2次流通管理の仕組みだという。また、ユーザー(ファン)はメールアドレスやSNSアカウントでログイン可能であり法定通貨で決済可能なため、暗号通貨を意識させない仕組みとのこと。

さらに、「Polygon」の採用により取引コストおよび電力消費量を削減可能であり、安価でサステナブルな仕組みだとしている。加えて、ICタグ技術により、デジタルのみならずリアルなモノとNFTの情報の紐付けが可能という。