リコージャパンは8月6日、医療機器の管理支援サービス事業に参入することを発表した。その第1弾として、Medikiki.comが提供するクラウド型医療機器管理システムの導入や、医療機器の基本点検サービスをワンストップで提供する「リコー医療機器管理支援サービス」を開始する。

医療現場では、臨床工学技士や医療機器管理者の不足が課題となっている。特に中小規模の医療現場では、医療機器の管理に関わる人材の確保が困難なケースが多いという。また、働き方改革法の規制によって、医師が担当している業務の一部を他の医療従事者が実施する動きが予測されることから、今後はコメディカルの業務負荷がさらに増大すると見込まれている。

こうした背景を受けて同社は、同サービスの提供に至ったとのことだ。基本点検サービスは医療現場で活用台数が多い輸液ポンプ、シリンジポンプ、経腸栄養ポンプ、生体情報モニター、人工呼吸器の5種の医療機器を対象に開始するが、今後さらに対象機器を拡大する予定だ。

同サービスでは、Medikiki.comが提供するクラウド型医療機器管理システム「MMS(Medikiki Management System)」の導入から、初回の機器登録業務の代行までをサポートする。さらにヘルプデスクでの問い合わせにも対応するとのことだ。また、月に1度同社のカスタマーエンジニアが対象機器の点検を実施するという。

同サービスではスタンダード版とライト版の2プランから構成され、ライト版では医療機器の資産管理、および台帳管理が行える管理ソフトが提供される。スタンダード版はライト版に加えて、個別のサポートが受けられる。月額料金はそれぞれ、ライト版が2万7500円でスタンダード版は13万7500円。なお、1年ごとの契約が必要であり、途中解約は不可。

  • 「リコー医療機器管理支援サービス」の概要

同社は今後、全国に広がる自社のサービス網を活用して医療機器修理事業所を拡大する予定である。また、サービスの対象となる医療機器やサービスメニューを拡充して、医療現場および医療機関オフィスのDX(デジタルトランスフォーメーション)支援に寄与していくという。