パーソルキャリアは12月22日、ソフトバンクやトヨタ自動車などの共同出資会社であるMONET Technologies(モネ・テクノロジーズ)の協力の下、個人がハイヤーで通勤しながら多様な企業とオンラインで面談しキャリアの可能性を広げることを目的とした「HR(Human Resources)×MaaS」の実証プロジェクト「Showfar(ショーファー)」を、2021年春頃までの予定で開始すると発表した。これに伴い、同プロジェクトへの参加者を2021年2月末頃まで募集する。

  • 実証プロジェクト「Showfar」のイメージ

同プロジェクトは、通勤時間を利用して多様な企業と気軽にオンライン面談をできる場を提供することで、個人のキャリアの可能性を広げることを目的としている。今後のキャリアについて悩みを抱えながらも、ゆっくりと考えたり情報収集をしたりする時間がないという人に参加してもらい、参加者がキャリアの可能性を拡げることができるかを検証する。なお、同プロジェクトでは参加者の費用負担はない。

  • 車内における企業面談のイメージ

同プロジェクトの特徴として同社は、毎週1回ハイヤーで通勤できること、通勤中にキャリアの棚卸しができること、周囲を気にせずに企業とオンライン面談ができることの3点を挙げている。

ハイヤー通勤に関しては、週1回、自宅から勤務先までドライバーが運転するハイヤーで通勤できる。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響下で混雑した電車で通勤するストレスや不安を払拭し、ゆったりとしたシートでリラックスしながら通勤できる環境を提供するとしている。

キャリアの棚卸しについては、ハイヤーでの初回の通勤時に、車内に設置したビデオ通話が可能な端末を使用して、遠隔地にいるパーソルキャリアの担当者がこれまでのキャリアについてヒアリングし、履歴書や職務経歴書の作成を代行する。また、仕事に対する考え方や価値観などについてもインタビューを行い、その内容を同プロジェクトの参画企業に提供を行う。

企業とのオンライン面談に関しては、参加者に興味を持った企業と通勤中にハイヤーの中でオンライン面談が可能だ。プライベートな空間で周囲の声や視線を気にすることなく企業の担当者と話をして、キャリアの可能性を客観的に把握できるとしている。

同プロジェクトにおける両社の役割について、パーソルキャリアは、実証プロジェクトの実施主体であり、参加する個人・企業の募集、アプリ開発などを担当し、モネ・テクノロジーズは、実証プロジェクトの企画支援及び、車内のレイアウトを変更して多様な用途で利用できる「マルチタスク車両」の提供などを担う。