NTTデータとMu Sigma Japan(ミューシグマジャパン)は10月16日、企業のデジタル変革を加速するため業務提携契約を締結したと発表した。今回の提携により、製造・小売・金融業を始めとする企業に、意思決定手法である「デシジョンサイエンス」の方法論を使用した、データ分析・活用による業務改革支援サービスを提供する。今後、両社で2020年度末までに10件以上のサービス提供を目指す。

  • muUniverseを用いた業務/分析課題の全社・部門横断の俯瞰の例

NTTデータは、通信・ユーティリティーや日系グローバル製造業を始め多様な業種のユーザー企業へ、データ分析・活用に関する業務・ITコンサルティング、先進テクノロジー導入まで一貫したサービスを提供してきている。

一方、Mu Sigmaは、15年以上にわたり北米・欧州・アジア太平洋地域(APAC)において、世界的な大手の小売業、製造業や金融業を始めとするユーザー企業に、データサイエンスを使用した業務改革支援を行ってきている。デシジョンサイエンス方法論に基づき、分析課題の抽出から実行に至る体系的なサービスを数多く提供している。

今回、NTTデータが持つデータ分析・活用の一貫したサービスに、Mu Sigmaが持つ人材・方法論・実績を組み合わせることで、日本のユーザー企業に対して収益改善や品質向上を実現するデータサイエンスの仕組みを最短1~2か月程度で導入し、ユーザー企業のデジタル変革を加速すべく、両社は協業を決めた。

  • 分析結果を業務フローに組み込むためのプロトタイプの例

  • 分析テーマの例

今回の提携を通じてNTTデータは、スピードと拡張性を備えたデータ分析・活用による業務改革コンサルティングサービスの提供を行う。Mu Sigmaの3500人を超えるデシジョンサイエンティストにより、多様な業務・データ・分析手法において迅速なプロジェクトの立ち上げ・遂行と、全社展開を支援する。

その要点としてNTTデータは、経営・業務の課題の全社横断での体系的な整理及び、幅広い業種・業態・業務領域における高度分析・業務改革の支援の2点を挙げる。

課題の体系的な整理については、Mu Sigma独自というデシジョンサイエンスの方法論である「muAoPS」(Mu Sigma Art of Problem Solving、ミューエーオーピーエス)に基づき、ユーザー企業の業務課題・分析課題を全社・部門横断で体系化し、分析設計・実施、業務上の意思決定へのデータサイエンスの組み込みを迅速に実行するとしている。

高度分析・業務改革の支援に関しては、一般消費財メーカーにおける新商品の需要予測、小売業における店舗別の潜在売上損失の算出など、Mu Sigmaがグローバル実績を持つという分析テーマを始め、幅広い業種・業態における高度分析の実行や業務改革のサービス提供が可能とのこと。

  • 部門・領域別取り組み

  • 全社展開