厚生労働省(厚労省)は、ステロイド系抗炎症薬「デキサメタゾン」を、新型コロナウイルス感染症の治療薬として、国内で承認されている医薬品として指定したことが分かった。

厚労省が発行している「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)診療の手引き 第2.2版」(2020年7月17日発行版)の「日本国内で承認されている医薬品」に5月に承認された「レムデシビル」に続く形で記載され、効果が検証された形では2例目の治療薬となる。

同手引きには、英国での試験の結果、新型コロナの重症例の死亡率を減少させたとの報告があるほか、米国国立衛生研究(NIH)も、6月25日付で治療ガイドラインを改訂し、人工呼吸または酸素投与を要する新型コロナ患者への同薬剤の使用を推奨している。

すでに保険適用もされており、審査や承認は不要で、後発薬も国内で製造されるなど、低価格で入手しやすいという点も特徴となっている。

なお、同手引きには、デキサメタゾン以外のステロイド薬の評価は確立していないと記載されている。