IDC Japanは7月10日、国内ビッグデータ/アナリティクスソフトウェア(BDA)市場予測を発表した。これによると、2018年のBDA市場の規模は、2017年比9.6%増の2778億7500万円となり、2019年から2023年にかけて年間平均成長率(CAGR)8.5%で成長を続けるという。

  • 国内BDAソフトウェア市場 2018年の実績と2019年~2023年の予測

    国内BDAソフトウェア市場 2018年の実績と2019年~2023年の予測

同社では、分析情報管理/統合基盤、BI/分析ツール、パフォーマンス管理/アナリティクスアプリケーション市場の3つの中分類市場と、中分類市場に含まれる16の機能別市場に分けて、市場規模予測を実施。

2018年は、企業のモバイルデバイスによる顧客接点の改善やAI(人工知能)活用の取り組みが進む中で、パブリッククラウド上のデータマネジメントサービスやCRMアナリティクス分野への投資が急速に成長しており、市場の拡大に貢献しているという。

2019年から2023年までの予測期間において、企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)やそれに伴うアナリティクスおよびAI活用の取り組みは広がりを見せ、市場の拡大に貢献すると推測。

企業はDXやAIによる業務改善における生産性を向上させ、競争力を高めるために、BDAソフトウェアを中核に据えたDXのためのプラットフォームを整備していくという。

同社のソフトウェア&セキュリティ シニアマーケットアナリストである草地慎太郎氏は「AIを活用したアプリケーション開発による顧客の業務プロセスの自動化への貢献はもちろん、BDAのプロセスにおける自動化テクノロジーの積極的な活用を行うことが生産性への貢献をより大きくするために重要になる」と分析している。