中銀カプセルタワービル保存・再生プロジェクトは、故・黒川紀章氏が設計したカプセル型の集合住宅「中銀カプセルタワービル」(東京都・銀座8丁目)を主題とした書籍の出版に向けた支援募集を、クラウド・ファンディングサイト「MotionGallery」上にて開始した。目標金額は150万円。募集期間は8月14日まで。

老朽化した「中銀カプセルタワービル」

「中銀カプセルタワービル」は、建築家の故・黒川紀章が設計した世界初となるカプセル型の集合住宅。東京都・汐留の高層ビル群から首都高をはさんだ向かい側にある、立方体の箱を積み上げたようなユニークな形状のビル(最寄り駅は汐留)。大阪万博の2年後の1972年に建てられた同ビルは、発展する都市とともに"新陳代謝"を続けるという建築思想「メタボリズム」の設計思想を体現し、黒川紀章の初期の代表的な作品となっている。

また、同ビルは、シャフトに据え付けられた丸窓付きの立方体ユニットのひとつひとつが独立した部屋となっており、必要に応じて取り外して交換できるように設計されている。しかしながら、築後43年もの間カプセル交換は一度も行われることなく、現在では雨漏りや水まわりの故障が絶えず発生するなど老朽化が著しく、取り壊しや建て替えの危機が続いている状況だ。

今回、同ビルの9カプセルのオーナーである「中銀カプセルタワービル保存・再生プロジェクト」がクラウド・ファンディング企画を立ち上げた目的は、同ビルの保存・再生に向けた活動の一環として、カプセルの優れたデザインやカプセルの住人たちの生活ぶりを紹介する書籍の出版だ。その制作費として150万円の目標額を設定し、8月14日の期限までに同額を達成できれば、晴れて書籍を出版できるという。その印税は全額がプロジェクトの活動資金に充てられ、同ビルの保存・再生活動に直結するということだ。

なお、予定されている書籍は、タイトルが「中銀カプセルタワービル 銀座の白い箱舟」(仮)。判型はA4変形判(天地/210×204mm)で装丁が並製128ページ、カラー/モノクロ。予価は2,000円。編集・発行は青月社で、2015年秋の刊行が予定されている。資金支援者へのリターンとして、1,000円で缶バッチとポストカードがそれぞれ2枚ずつ、2,000円で完成した書籍1冊、3,000円で書籍1冊+缶バッジとポストカードが2枚ずつ、5,000円で書籍+缶バッジもしくはポストカードの全6種類セット、8,000円で書籍+缶バッジとポストカードをそれぞれ全6種類セット、1万円でそれに加えて「書籍の巻末に名前のクレジット」が、2万円ではそれらに加えてさらに「カプセル内部への案内」が追加される。