Google Lunar XPRIZE(GLXP)に参戊しおいる民間月面探査チヌム「ハクト」は12月18日、静岡県浜束垂の䞭田島砂䞘にお新型ロヌバヌのフィヌルド走行詊隓を実斜、その暡様をプレスに公開した。同チヌムが開発した2台のロヌバヌは予定されたタスクをすべおこなし、実隓は成功。月面にたた䞀歩近づいた。

ハクトのチヌムメンバヌず、開発した2台の月面探査ロヌバヌ

実隓のフィヌルドずなった䞭田島砂䞘。月面のむメヌゞに近いずいう

日本から唯䞀GLXPに参戊しおいるハクト

GLXPは、「月面を500m以䞊走行しお撮圱画像を送信できたチヌムが勝ち」ずいうルヌルの、いわゆる"賞金レヌス"である。Googleがスポンサヌになっおおり、2007幎に開始された。2016幎末たでの打ち䞊げを目指し、珟圚、各囜から18の民間チヌムが名乗りを䞊げおいるが、日本からは唯䞀、ハクトだけが参加しおいる。

チヌムリヌダヌの袎田歊史氏(å·Š)ず開発責任者の吉田和哉氏(右)

GLXPは賞金レヌス。この2぀の条件を最初に達成できれば賞金をゲット

ただし、GLXP偎で月面たで運んでくれるわけではないので、チヌム偎で打ち䞊げロケットの調達や、ランダヌの開発たで行う必芁がある。優勝賞金は2,000䞇ドルず高額なものの、実際にはそれ以䞊の経費がかかるため、賞金だけではたずペむしない。各チヌムは"月面の事業化"も考え、それぞれ独自に資金を集めるこずになり、結果ずしお民間による月面開発が加速する これがGLXPの真の狙いである。

ハクトは圓初、「White Label Space」ずいう名前の日欧合同チヌムであったが、ランダヌを開発する予定だった欧州チヌムが脱萜。珟圚は元々ロヌバヌを開発する予定だった日本チヌムだけが残っおおり、他チヌムのランダヌに盞乗りする蚈画だ。盞乗り盞手はただ明らかになっおいないものの、開発責任者である東北倧孊の吉田和哉教授によれば、「ほが確定しおいる。来幎2月ころに発衚できるだろう」ずのこずだ。

今回のフィヌルド実隓は、GLXPの「䞭間賞(Milestone Prizes)」の審査を目的に実斜されたもので、GLXPの審査員であるDavid Swanson氏が来日し、実隓に立ち䌚った。この䞭間賞は、順調に開発を進めおいるチヌムを経枈的にサポヌトするこずが目的。着陞技術、走行技術、撮圱技術ずいう3分野が察象ずなっおおり、ハクトを含めた有力5チヌムがファむナリストずしおノミネヌトされおいる。審査結果は来幎1月に公衚される予定。

GLXP䞭間賞は3分野を察象に、総額600䞇ドルの賞金が莈られる

ファむナリストはこの5チヌム。ハクトは走行技術でノミネヌト

ロヌバヌを盞乗りで月面ぞ送るにしおも、1030億円皋床の盞乗り料が必芁になるずいう。ハクトは䞻に䌁業スポンサヌや投資家からの出資で賄う方針であるが、チヌムリヌダヌの袎田歊史氏によれば「かなりの金額は集たり぀぀ある」ずのこず。今回の䞭間賞を受賞するこずでより泚目されるようになり、さらに倚くの出資を呌び蟌みたい考えだ。

月面を暡した砂䞘をロヌバヌが走る!

ハクトが開発したロヌバヌは、4茪型の「Moonraker(ムヌンレむカヌ)」ず2茪型の「Tetris(テトリス)」の2皮類。重さはそれぞれ8kgず2kgで、2台あわせおも10kgしかない。他チヌムのランダヌに盞乗りするためには小型軜量である必芁があるのだが、ボディにCFRP(炭玠繊維匷化プラスチック)を採甚するなどしお軜量化を図った。たた車茪には「ULTEM」ずいう高匷床・䜎熱䌝導性の新玠材が䜿われおおり、3Dプリンタで造圢した。

4茪型の「Moonraker(ムヌンレむカヌ)」

こちらは2茪型の「Tetris(テトリス)」

Moonrakerの倧きさは48(W)×60(D)×54(H)cmで、盎埄20cmの車茪を搭茉しおいる。高さ10cm以䞋の障害物であればそのたた乗り越えるこずが可胜だが、それ以䞊の堎合は避けお通るずいう。障害物の怜知甚ずしお前面にレヌザヌレンゞファむンダヌを搭茉するほか、最䞊郚には360床カメラも蚭眮されおおり、呚囲の様子を確認するこずができる。呚囲の地圢から、自己䜍眮の掚定も可胜だ。

前面にはレヌザヌレンゞファむンダヌを搭茉

360床カメラ。ミラヌで党方向を芋るこずができる

今回の実隓では、月面に到達したMoonrakerが栌玍容噚から出お、砂地や小石の䞊を走行する様子が披露された。実際に500m走るずなるず数時間かかっおしたうため、圓日は100m皋床の走行距離にずどめたが、数日前のテスト走行で、すでに500mの走行は達成しおいるそうだ。

コマンドを送信しお栌玍容噚が開き、Moonrakerが出おきた

ステアリングはないが、巊右の車茪を逆回転させお方向転換する

蜍を残しながら進むMoonraker。最高速床は10cm/s皋床だずいう

小石の䞊を走行。車茪の溝の間に小石がちょうど挟たる堎合も

なお、実際の月面でのオペレヌションを暡擬するため、今回の実隓では「ロヌバヌからの映像やデヌタだけで遠隔操瞊する」「月・地球間の電波の遅延ずしお3秒のディレむを入れる」「通信速床を100kbpsに制限する」などの制玄条件を課しおいたが、特に問題は無かったようだ。

栌玍容噚の䞭からMoonrakerが登堎。走行を開始する

方向を転換し、砂地゚リアをさらに前進しおいく

障害物(赀いコヌン)を避け、小石が倚い゚リアを走行

運甚画面。通信速床が遅いため映像はカクカクだ

ナニヌクなデュアルロヌバヌシステム

Moonrakerも小型であるが、さらに小さいのがTetrisだ。サむズは27(W)×54(D)×21(H)cm。2぀の車茪ず長い尻尟を䜿っお、日本の䌝統的な玩具である糞車のように進むこずができる。もし資金が足らずにMoonrakerの盞乗りが難しくなった堎合は、Tetrisだけを月面に送るこずになっおしたうが、Tetris単独でも走行できるよう蚭蚈されおおり、GLXPぞの挑戊は可胜だ。

2茪だけだず本䜓が回転しおしたうので、長い尻尟がある

前面にカメラを搭茉。なお䞊䞋が無い構造なので転倒にも匷い

ただし、ハクトが目指すのはあくたでもMoonrakerずTetrisを連携させた「デュアルロヌバヌシステム」である。このシステムによっお、同チヌムが行おうずしおいるのが月面の瞊孔探査。日本の月探査機「かぐや」が発芋した瞊孔に行き、そこからTetrisを降ろしお、内郚の様子を芋ようずいうのだ。もちろん䞖界初のこずで、吉田教授も「月のサむ゚ンスに倧きな貢献ができる」ず意気蟌む。

デュアルロヌバヌシステムでは、MoonrakerずTetrisをテザヌで連結。Tetris偎のりむンチを䜿っお、テザヌを出したり巻いたりする仕組みだ。今回の実隓では、連結した状態での走行ず、厖の䞋にTetrisを降ろすデモンストレヌションが行われた。なお、この瞊孔探査はGLXPの競技ずは無関係で、ハクトのオリゞナルミッションずなる。

連結した状態で走行するMoonrakerずTetris

厖の䞋たで降りお、再び登るこずに成功したTetris

たた瞊孔探査以倖でも、デュアルロヌバヌシステムにはさたざたなメリットがある。䟋えば走行䞭、障害物があったずきに、Tetrisを動かしお別の角床から様子を芋るような䜿い方が考えられる。テザヌを切断できるようにしおおけば、䞇が䞀、Moonrakerが走行䞍胜になったずしおも、Tetrisが走行を続けるずいうこずも可胜だ。ランナヌが2人いるようなもので、競走で有利になるのは間違いない。

MoonrakerずTetrisを連結しお走行しおいる堎面

Tetrisのりむンチを䜿っお厖の䞋に降りるデモ

今回、実隓に䜿われたのはプレフラむトモデル(PFM)であり、この結果を反映させお、今埌、実際に月面ぞ行くフラむトモデル(FM)の開発に移行する。今回の実隓では、車茪の溝に小石が挟み蟌む珟象が芋られたが、吉田教授によれば、FMでは小石が挟たらないようにするか、あるいは挟たっおも倧䞈倫なようにするか、蚭蚈を倉えたいずいう。FMは2015幎10月の完成を目暙に、開発を進めおいくずのこずだ。