どんな会社でも従業員がいれば発生するのが勤怠管理だ。一般的にはタイムカードとタイムレコーダーを使い、月末にExcelで集計して給与計算に使用するという運用方法が多いと思う。もちろんそれでも悪くはないのだが、毎月発生するタイムカードの集計に大きな手間が掛かるという会社も少なくない。そこで、ここでは集計作業を一気に楽にしてくれる、「フリーウェイタイムレコーダー」を紹介しよう。

これからはICカードで勤怠管理!

「フリーウェイタイムレコーダー」は、出退勤時間の記録と集計をクラウド上で行うサービスだ。シフト勤務の管理など、いわゆる勤怠管理システムのような機能はなく、実にシンプルである。タイムカードの代わりにICカードを利用した出退勤時間の記録・集計が行える。しかも、ユーザーが10名までは無料で使え、必要になるものは、パソコン、ICカードリーダー、ICカードだけ。基本的な仕組みは、パソコンでブラウザを開き「フリーウェイタイムレコーダー」のサービスへアクセスする。ICカードリーダーは、ソニーの「PaSoRi」など対応のものがあれば十分で、こちらは実売3,000円前後で購入できる。これを、パソコンに接続すれば機材の準備はOKだ。

ソニーの「PaSoRi」。ICカードリーダーはこのタイプで十分機能する

タイムカードの代わりになるのは、ユーザーが持っているICカードやおサイフケータイだ。現在のところ、スイカ「Suica」、、ナナコ「nanaco」、エディ「Edy」、ワオン「Waon」、ピタパ「PiTaPa」、トイカ「TOICA」、イコカ「ICOCA」、パスモ「PASMO」、ピタパ「PiTaPa」、「おサイフケータイ」、キタカ「Kitaca」、スゴカ「SUGOCA」、ニモカ「nimoca」などが対応している。これらのいずれかをユーザーは自分を証明するものとして、「フリーウェイタイムレコーダー」へ登録すれば事前の準備は完了する。

利用するICカードまたはおサイフケータイが決まれば、後は簡単。出社したときにそれをカードリーダーにかざし、ブラウザから「おはようございます」と返答があれば打刻は完了する。帰るときにも完了時に「おつかれさまでした」と声を掛けてくれるので、ミスタッチによるデータ未入力を防ぐことができる。出社、休憩、退社の時刻がクラウド上に保存され、集計結果はCVSやPDFで出力することが可能となる。

利用時はブラウザでこの画面を開いておく

初回タッチ時には「おはようございます」と声を掛けてくれる。音声が出ない場合でも、画面にこのような表示がされるので認証されたことはすぐに分かるだろう

2回目以降は「おつかれさまでした」と声が出る。3回目以上も打刻できるので、食事休憩などを記録する必要があれば、それらの値を参照すればよい

記録はPDFもしくはCVSで出力できる。こちらはPDFで出力したもの

イレギュラー処理にも対応

この手間いらずの使い心地は本当にすばらしい。もちろん、ICカードを使った自動入力だけでなく、管理者であれば手入力も行えるので、出張や外出先からの直帰、あるいは途中帰社などで打刻をするタイミングがなくても柔軟な対応は可能というわけだ。また、その理由を「メモ」に残すこともできるので、有給休暇などの際にもきちんと把握できる。また、「フリーウェイタイムレコーダー」は1拠点で複数部門での使い分けも可能だ。ただし、拠点が違う場合については別にICカードリーダーを用意する必要がある。

「メモ」機能はイレギュラー処理があるユーザーの識別に便利

部門も簡単に追加できる

ユーザーがどの部門に所属するかチェックすればOK

「フリーウェイタイムレコーダー」で提供されるサービスは基本的にシンプルなので、操作で迷うことはないはず。会社によってはこれ以上の機能が欲しい場合もあるかもしれないが、本サービスではカスタマイズは提供されないので注意が必要だ。どうしてもカスタマイズが必要な場合は、フリーウェイジャパンのもうひとつのサービス「フリーウェイタイムカード」という選択肢もある。

「フリーウェイタイムカード」と「フリーウェイタイムレコーダー」の違いだが、出力方法がマクロを組んだExcelとして読み込ませるものが前者、CSVもしくはPDFというのが後者となるのが大きな違い。「フリーウェイタイムカード」がマクロの組み換え範囲であればカスタマイズが可能なので、気になる人は同社に問い合わせてみるとよい。また、「フリーウェイタイムカード」の場合、GmailとExcelが必須ソフトウェアとなるので事前に確認しておこう。

ちなみに、「フリーウェイタイムカード」は、ここで紹介している「フリーウェイタイムレコーダー」の前身なったサービスでもある。「フリーウェイタイムカード」で培われたノウハウと、ユーザーの声を反映して新しいサービスとなってリリースされたのが「フリーウェイタイムレコーダー」になる。手軽さだけでなく機能不足も感じないのには、そうした同社の試みがあってこそといえるだろう。

勤怠管理の管理画面。シンプルで分かりやすいコンソールなので操作も楽に覚えられる

シンプルで使いやすい勤怠管理

「フリーウェイタイムレコーダー」のメリットは使いやすい勤怠管理を可能にするという点だけではない。フリーウェイジャパンが提供している、「フリーウェイ給与計算」と連動させることができるのだ。こちらのツールの使い方は過去記事を参照していただくとして、5名までの給与計算なら無料でできるため、個人事業主あるいは小規模企業などには強い味方となるはずだ。

なお、「フリーウェイタイムレコーダー」の時間は、フリーウェイジャパンのサーバが持っている時計で日本全国が統一されている。良くあることだが、タイムレコーダーを使っていると個体差によって誤差が生じる場合がある。これが拠点間ともなるとトラブルに発展しがちなのだが、本サービスではそのような心配は無用となる。これもクラウド型サービスのひとつのメリットといえるだろう。

勤怠管理の自動化を効率的に取り入れることができる「フリーウェイタイムレコーダー」。毎月の手計算に嫌気がさしている人はもちろん、これまで導入を考えていなかった経営者にとっても朗報となるはず。気になる人はフリーウェイジャパンのWebから、すぐに利用申込みをしてほしい。

手軽にできる勤怠管理を実現する「フリーウェイタイムレコーダー」。給与計算の手間を一気に省くことができる、オススメのソリューションだ