アドビ システムズは19日、イベント「Create Now 2014」を、東京都・六本木アカデミーヒルズ「タワーホール」にて開催した。

このたびの発表では、Adobe Creative Cloudの14のデスクトップアプリのバージョンアップのみならず、同社が初めて手がけたペンツール「Adobe Ink」と電子定規「Adobe Slide」の国内初お披露目、最新のモバイル用アプリやサービスが発表されるなど、ニュースがめじろ押しとなった。本レポートでは、イベントで発表された内容をまとめてお伝えする。

「Mobile・Social・Cloud」の三大トレンドに対応した開発

アドビ システムズ代表取締役 クレイグ・ティーゲル氏

同社Creative Cloud ビジネス戦略およびGTM担当バイスプレジデント マーラ・シャーマ氏

アドビ システムズ代表取締役であるクレイグ・ティーゲル氏は、発表会の冒頭でユーザーへの謝辞とともに、Creative Cloudの加入者数が世界中で230万人を突破したことを報告。Marketing Cloudとの併用によりクリエイティブからマーケティングまでを包括した環境を提供することで新たなプロセスを導いていくこと、タブレットやスマートフォンなどの最新デバイスでクリエイティビティを発揮できるツールの開発の重要性など、今後の方向性や使命を語った。

それらを裏付ける理由として、Creative Cloud ビジネス戦略およびGTM担当バイスプレジデントのマーラ・シャーマ氏が、現在のクリエイティブ業界におけるトレンドを解説。特に見逃せない要素として「Mobile」、「Social」、「Cloud」の3点をあげ、モバイルアプリのダウンロード数、クラウドストレージのアカウント数などから制作プロセスや制作物の形態、クリエイターの環境も変化している現状を伝えた。そして、次に必要な要素として「体験」をあげ、デザインが大きな力を持つ社会になると言及。「The New Creators Report」によれば、クリエイターの70%がモバイルアプリ用コンテンツの制作を経験、約50%はモバイルデバイスによる制作を行っているという。「今後のビジネスに創造性とデザインが重要」とする回答は77%にもなり、だからこそCreative Cloudはクリエイターに必要とされるのだと主張した。