東京工業大学(東工大)は6月2日、同大 精密工学研究所の只野耕太郎准教授、川嶋健嗣客員教授(東京医科歯科大学 生体材料工学研究所 教授)らにより、先端医療機器の開発・製造を行うベンチャー企業「リバーフィールド」が設立されたと発表した。

同社は、空気圧を用いて精密制御を実現する技術を基盤として研究開発した手術支援ロボットシステムなどを市場に普及させることを目指すという。具体的には、執刀医の頭部動作により直感的に内視鏡を操作できる内視鏡操作システム、および力覚提示機能を有する小型かつ高機能な次世代低侵襲手術支援ロボットシステムを展開していく。

今年度はまず、内視鏡操作システムの国内外への販売を開始し、その後、国産手術支援ロボットを製品化・事業化する。さらに、空気圧による超精密制御技術と東工大の知財を活用し、さまざまな医療機器開発を手掛けていく予定。

今回の設立は、文部科学省の大学発新産業創出拠点プロジェクト(START)におけるプロジェクト「気体の超精密制御技術を基盤とした低侵襲手術支援ロボットシステムの開発」によって、事業プロモーターユニットであるジャフコの協力の下に実現したとしている。

手術支援ロボットによる動物実験の様子

内視鏡操作システムによる動物実験の様子