ぷらっとホームは4月23日、M2MやIoT(Internet of Things)システム実装向けに動作温度条件を-20℃~+65℃と大幅に拡大させたマイクロサーバ「OpenBlocks A7/InCabi」を発表した。

近年、M2MやIoTの分野では、多様な種類のセンサや機器がネットワークに接続され、屋外や屋内、寒冷地や猛暑地域など、これまでのコンピュータ環境の枠を超えた広範な環境で使用される傾向にある。従来、このような環境には、工業用・産業用のエンベッド(組み込み)型コンピュータや、基板タイプのボードコンピュータなどが利用されていたが、機能が限定されており、ビッグデータ処理やIoTシステムなど、高度な計算や情報処理を必要とするシステムには対応できなかった。

同製品は、ベースモデルである「OpenBlocks A7」の優れた拡張性やパワフルなコンピューティング能力をそのまま踏襲しており、2ポートのGビットEthernetや1Gバイトのメインメモリを搭載する他、インターネットでの標準プロトコルTCP/IPはもちろん、汎用Linuxの特徴を生かしHTTP、REST、SOAPなどの高度な広域インターネットプロトコルへの対応が可能となっている。

さらに、寒冷地や極寒地域、猛暑地域など、多様な環境におけるキャビネット内への収容を実現するため、本体動作温度を拡大させた。これにより、従来に比べて、多様な環境で汎用サーバ「OpenBlocks」の能力をフルに生かした高度な情報処理や多様なセンサからの情報収集、データの加工、伝送などが行えるIoTシステムが実現するとしている。

オプションとして、データの加工や処理、判断のための柔軟で高度なプログラミングを可能とするOracle Javaが搭載可能であり、Java上に形成されたソフトウェア資源を活用することができる。また、主要な通信事業者に対応した3G通信モジュールを内蔵することが可能。さらに、ローカルバス接続のためのRS-485インタフェースも出荷時搭載オプションとして完備されている。なお、出荷開始は7月以降を予定している。

動作温度条件を-20℃~+65℃と大幅に拡大したマイクロサーバ「OpenBlocks A7/InCabi」と利用シーン