トヨタ自動車は11月12日、「交通死傷者ゼロ」に貢献する安全への取り組みの一環として、クリアランスソナーによって障害物を認識した場合、急発進による衝突時の被害軽減に寄与する「インテリジェント クリアランス ソナー(Intelligent Clearance Sonar)」、ならびに万一の通常とは異なるシフト操作時に、急発進の抑制や衝突時の被害軽減に寄与する「ドライブ スタート コントロール(Drive-Start Control)」を開発したことを発表した。

近年、ペダル踏み間違い事故は年間7,000件程度で推移しており、特に駐車場内などで発生しており、こうした状況への対応が求められていた。

インテリジェント クリアランス ソナーは、駐車場などにおける発進時に、クリアランスソナーが自車の進行方向に壁などの障害物を認識した場合、警報を発するほか、状況に応じてエンジンやモーターの出力を制御、自動的にブレーキをかけるシステム。これにより万一のアクセル踏み間違い・踏み過ぎなどによる障害物との衝突を緩和し、被害の軽減が可能になるという。

インテリジェント クリアランス ソナーの動作イメージ

一方のドライブ スタート コントロールは、駐車場などでアクセルを踏んだまま「R」レンジから「D」レンジにシフト変更(このほか、D→R、N→R、P→D、P→Rへのシフト変更も含む)するなど、通常とは異なるアクセルやシフト操作をした場合において、画面表示などにてドライバーに注意を促すと同時に、エンジンやモーター出力を制御することで、急発進や急加速を抑制し、被害軽減を図るシステムとなっている。

ドライブ スタート コントロールの動作イメージ。思わぬ衝突などでアクセルが踏み込まれた状態のまま(1)、慌てて「R」から「D」レンジにシフト変更をしてしまった場合(2)

なお同社では、これらのシステムを、今後発表する新型車に採用していく方針としている。